空き家の相続税はいくら?確認したい5つのポイントと注意点

空き家どうする

空き家を相続したとき、気になるのが相続税です。

  • 「空き家にも相続税はかかるの?」
  • 「相続税って高いんでしょ?」
  • 「払えない場合はどうすればいいの?」

このような不安を持つ方は少なくありません。

結論から言うと、空き家も相続財産に含まれるため、相続税の対象になります。

ただし、空き家を相続したからといって、必ず相続税がかかるわけではありません。

相続税には基礎控除があり、財産の合計額が基礎控除以下であれば、相続税がかからないこともあります。

また、土地の評価額や使える特例によって、税額が変わる場合もあります。

一方で、相続した空き家を売ったときに使える「3,000万円控除」は、相続税ではなく、売却時の譲渡所得税に関する特例です。

ここを混同すると、判断を間違えやすくなります。

この記事では、空き家の相続税について、確認したい5つのポイントと注意点をわかりやすく整理します。

■ この記事でわかること

✓ 空き家にも相続税がかかるのか
✓ 相続税がかかるかどうかの基本
✓ 基礎控除の考え方
✓ 相続税と売却時の税金の違い
✓ 空き家を相続した後に考えたいこと

■ 結論|空き家の相続税は5つのポイントで確認する

結論から言うと、空き家にも相続税がかかる可能性があります。

ただし、相続税が実際にかかるかどうかは、空き家だけでなく、現金、預貯金、株式、保険、不動産などを含めた財産全体で判断します。

まず確認したいのは、次の5つです。

  1. 空き家が相続財産に含まれること
  2. 財産全体が基礎控除を超えるか
  3. 土地と建物の評価額はいくらか
  4. 相続税で使える可能性のある特例があるか
  5. 売却時の税金と相続税を混同していないか

この5つを確認すると、空き家を相続したときに、相続税がかかる可能性があるのか整理しやすくなります。

特に大切なのは、「空き家の価格だけ」で判断しないことです。

相続税は、空き家だけでなく、亡くなった方の財産全体を見て考えます。

また、相続税の特例と、売却したときの税金の特例は別物です。

たとえば、相続した空き家を売ったときの3,000万円控除は、売却時の譲渡所得に関する特例であり、相続税そのものを直接減らす制度ではありません。

税金の判断は個別事情によって変わるため、不安な場合は税務署や税理士に確認しましょう。

■ 住田さんの悩み

住田さん
住田さん

実家が空き家になりそうです。相続した場合、相続税がどれくらいかかるのか不安です。空き家にも相続税はかかるのでしょうか?また、特例を使えば税金を減らせると聞いたのですが、何を確認すればいいのでしょうか?

■ 家守さんの整理

家守(やもり)
家守(やもり)

空き家も相続財産に含まれるため、相続税の対象になります。ただし、相続税がかかるかどうかは、財産全体が基礎控除を超えるかで変わります。また、相続税の特例と、売却時の3,000万円控除は別の制度なので、分けて考えることが大切です。

ここからは、空き家の相続税で確認したい5つのポイントを順番に見ていきます。

空き家にも相続税はかかるのか

空き家にも相続税がかかる可能性があります。

相続税は、亡くなった方から相続した財産に対してかかる税金です。

相続財産には、次のようなものが含まれます。

  • 現金
  • 預貯金
  • 土地
  • 建物
  • 株式
  • 投資信託
  • 生命保険金
  • その他の財産

空き家も、土地や建物という財産です。

そのため、相続税の計算では、空き家の土地や建物も財産として評価されます。

ただし、空き家を相続したからといって、必ず相続税がかかるわけではありません。

相続税がかかるかどうかは、相続財産全体の金額が基礎控除を超えるかどうかで判断します。

つまり、空き家単体ではなく、現金や預貯金なども含めた全体で考える必要があります。

空き家の相続税で確認したい5つのポイント

空き家の相続税を考えるときは、次の5つに分けて確認するとわかりやすいです。

  1. 空き家が相続財産に含まれること
  2. 財産全体が基礎控除を超えるか
  3. 土地と建物の評価額はいくらか
  4. 相続税で使える可能性のある特例があるか
  5. 売却時の税金と相続税を混同していないか

ここから、順番に整理します。

1. 空き家が相続財産に含まれること

まず確認したいのは、空き家は相続財産に含まれるという点です。

空き家だからといって、相続税の対象外になるわけではありません。

土地と建物を相続する場合、それぞれ相続財産として評価されます。

たとえば、親が住んでいた実家を相続した場合、その土地と建物は相続財産に含まれます。

たとえ誰も住まない予定であっても、売る予定がなくても、財産として扱われます。

ただし、相続税がかかるかどうかは、空き家だけで決まるわけではありません。

亡くなった方の財産全体を合計し、そこから債務や葬式費用などを差し引いて考えます。

そのうえで、基礎控除を超えるかどうかを確認します。

2. 財産全体が基礎控除を超えるか

相続税を考えるうえで重要なのが、基礎控除です。

相続税には、一定額まで相続税がかからない基礎控除があります。

基礎控除は、次の計算で求めます。

  • 基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

たとえば、法定相続人が2人の場合は、次のようになります。

  • 3,000万円 + 600万円 × 2人 = 4,200万円

この場合、相続財産の合計が4,200万円以下であれば、相続税がかからない可能性があります。

ただし、相続財産には空き家だけでなく、預貯金、株式、生命保険金なども含まれます。

また、債務や葬式費用、加算対象となる贈与財産なども関係するため、実際の判断は少し複雑です。

まずは、財産全体が基礎控除を超えそうかを確認しましょう。

3. 土地と建物の評価額はいくらか

空き家の相続税を考えるときは、土地と建物の評価額を確認する必要があります。

不動産の相続税評価額は、実際の売却価格と同じとは限りません。

  • 土地は、路線価や倍率方式などをもとに評価されます
  • 建物は、固定資産税評価額をもとに評価されることが多いです

そのため、「売ったらいくらになるか」と「相続税の計算上いくらで評価されるか」は違う場合があります。

ただし、売却価格の目安を知っておくことも大切です。

なぜなら、相続後に売るか、残すか、貸すかを判断するときに、実際の市場価格が必要になるからです。

相続税の申告では税理士や税務署に確認し、売却や活用の判断では不動産会社の査定も参考にすると整理しやすくなります。

4. 相続税で使える可能性のある特例があるか

空き家を相続した場合、相続税で使える可能性のある特例も確認しておきましょう。

代表的なものに、小規模宅地等の特例があります。

これは、一定の条件を満たす宅地について、相続税の計算上の評価額を減額できる制度です。

たとえば、亡くなった方が住んでいた自宅の土地などについて、条件を満たす場合に使えることがあります。

ただし、この特例は条件が複雑です。

誰が相続するのか、亡くなった方がどこに住んでいたのか、相続人がその土地をどうするのかなどによって、使えるかどうかが変わります。

また、相続開始時点で空き家だった場合や、老人ホームに入居していた場合なども、個別に確認が必要です。

自己判断で「使えるはず」と決めつけるのは危険です。

小規模宅地等の特例を使える可能性がある場合は、税理士や税務署に確認しましょう。

5. 売却時の税金と相続税を混同していないか

空き家の税金で特に混同しやすいのが、相続税と売却時の税金です。

相続税は、空き家を相続したときに関係する税金です。

一方で、相続した空き家を売ったときには、譲渡所得税が関係することがあります。

この売却時の税金で有名なのが、相続空き家の3,000万円特別控除です。

これは、一定の条件を満たして相続した空き家を売った場合に、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる制度です。

ただし、これは相続税そのものを減らす制度ではありません。

売却したときの譲渡所得に関する特例です。

ここを間違えると、「3,000万円控除があるから相続税も減る」と誤解してしまう可能性があります。

相続税と売却時の税金は、分けて考えましょう。

相続した空き家を売る予定がある場合は、こちらの記事で条件を確認してみてください。

▶ 空き家の3000万円控除とは?売る前に確認したい5つの条件と注意点

相続税以外にかかるお金

空き家を相続すると、相続税以外にもお金がかかります。

相続は、もらって終わりではありません。

持ち続ける場合は、毎年の費用や管理の負担も発生します。

たとえば、次のような費用です。

  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 火災保険料
  • 修繕費
  • 管理費
  • 草刈り費用
  • 解体費用
  • 遠方から見回る交通費

相続税がかからなかったとしても、空き家を持ち続ける費用はかかります。

特に、誰も住む予定がなく、管理も難しい場合は、毎年の固定資産税や修繕費が負担になることがあります。

また、管理されていない空き家になると、近隣トラブルや行政からの指導につながる可能性もあります。

相続税だけでなく、相続後にどれくらい維持費がかかるのかも確認しておきましょう。

相続した空き家をどうするかが重要

空き家を相続した後は、今後どうするかを考える必要があります。

主な選択肢は、次の4つです。

  1. 自分や家族が住む
  2. 貸す
  3. 売る
  4. 管理して持ち続ける

どれが正解かは、家の状態、立地、家族の意向、維持費、売却価格によって変わります。

将来使う予定があるなら、管理費や修繕費をかけて残す意味があります。

賃貸需要がある地域なら、貸すことを検討できる場合もあります。

一方で、誰も住む予定がなく、管理も難しい場合は、売却を考えた方がよいこともあります。

空き家のまま放置すると、税金、管理、老朽化、近隣トラブルなどの問題が出てきます。

相続した後に慌てないよう、早めに方針を整理しておきましょう。

まずは空き家の価値も確認しておく

空き家の相続税が気になる場合は、相続税評価額だけでなく、売却価格の目安も確認しておくと判断しやすくなります。

なぜなら、相続後に売るか、残すか、貸すかを考えるには、実際にいくらで売れそうかを知る必要があるからです。

相続税の計算では、土地や建物の相続税評価額を使います。

一方で、売却や活用を考えるときは、市場での価格が重要になります。

判断するときは、次のように整理するとわかりやすいです。

  • 相続税がかかる可能性はあるか
  • 空き家の土地と建物の評価額はいくらか
  • 売った場合いくらになりそうか
  • 維持費や修繕費はいくらかかりそうか
  • 家族で使う予定があるか
  • 売却時の3,000万円控除が使える可能性はあるか

空き家の価格を知ることで、相続後に売るべきか、残すべきか、貸すべきか判断しやすくなります。

不動産会社によって査定額は変わるため、複数社を比較して相場を確認しておくことが大切です。

判断に迷っている方へ

空き家の相続税や維持費を見て、「このまま持ち続けていいのか」と感じる方も多いと思います。

実家は、売る・残す・貸すのどれが正解かは状況によって変わります。

税金だけで判断するのではなく、家族の気持ち、将来使う予定、管理できるかどうか、売却価格の目安まで含めて考えることが大切です。

まずはこちらの記事で、実家をどうするかの判断基準を整理してみてください。

▶ 実家をどうするか迷ったときの判断基準|売る・残す・貸すの考え方

空き家の相続税が気になるときは、税金だけでなく、相続後にその家をどうするかまで整理しておくことが大切です。

たとえば、次のような点です。

  • 相続財産全体が基礎控除を超えそうか
  • 空き家の土地と建物の評価額を把握しているか
  • 相続後に売る・残す・貸すの方針が決まっているか
  • 固定資産税や管理費を負担し続けられるか
  • 家族で空き家の扱いを話し合えているか
  • 売却時の3,000万円控除が使えそうか
  • 相続税と売却時の税金を混同していないか

ここが整理できていると、相続税だけに不安を感じるのではなく、空き家を今後どう扱うべきか考えやすくなります。

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空き家の相続税や維持費を考えるときは、実際にいくらで売れそうかも重要な判断材料になります。

売ると決めていなくても、価格の目安を知っておくと、相続後に売る・残す・貸すを比較しやすくなります。

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■ 次に読む記事

相続した空き家を売る場合、相続税とは別に、売却時の税金が関係することがあります。

特に、相続空き家の3,000万円控除は、条件を満たすと譲渡所得の負担を減らせる可能性があります。

▶ 空き家の3000万円控除とは?売る前に確認したい5つの条件と注意点

実家を売るときの税金全体を確認したい方は、こちらで整理できます。

▶ 実家を売ると税金はいくら?確認したい5つのポイントと特例

売却後に確定申告が必要か不安な方はこちらも確認しておきましょう。

▶ 不動産売却で確定申告が必要なケース3つ|税金がかかる場合と注意点

まとめ

空き家にも相続税がかかる可能性があります。

ただし、空き家を相続したからといって、必ず相続税がかかるわけではありません。

相続税がかかるかどうかは、空き家だけでなく、亡くなった方の財産全体が基礎控除を超えるかどうかで判断します。

空き家の相続税を考えるときは、次の5つを確認しましょう。

  1. 空き家が相続財産に含まれること
  2. 財産全体が基礎控除を超えるか
  3. 土地と建物の評価額はいくらか
  4. 相続税で使える可能性のある特例があるか
  5. 売却時の税金と相続税を混同していないか

特に注意したいのは、相続税と売却時の税金を分けて考えることです。

相続した空き家を売ったときの3,000万円控除は、相続税ではなく、売却時の譲渡所得に関する特例です。

また、相続税がかからない場合でも、固定資産税、管理費、修繕費などの負担は続きます。

相続は、もらって終わりではありません。

ここまで読んで、「相続した空き家をどうするか考えたい」と感じた方は、まず今の価値を確認してみてください。

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