空き家は、持っているだけでも管理の手間がかかります。
- 「空き家の管理費はいくらかかるの?」
- 「自分で管理すれば費用はかからないの?」
- 「管理会社に頼むと、年間いくらくらい必要なの?」
このように気になっている方も多いと思います。
空き家は、誰も住んでいなくても放置できるわけではありません。
草刈り、見回り、換気、通水、郵便物の確認、防犯確認など、定期的な管理が必要です。
近くに住んでいて自分で対応できる場合は費用を抑えられますが、遠方にある実家の場合は、交通費や管理サービスの利用料がかかることもあります。
特に遠方の実家では、「月に1回見に行く」と決めても、交通費だけでなく、移動時間や休日の負担も大きくなります。
最初は自分で管理できると思っていても、草刈り、郵便物の確認、台風後の見回り、近隣からの連絡対応まで重なると、思った以上に負担になることがあります。
この記事では、空き家の管理費について、年間費用で確認したい5つの内訳をわかりやすく整理します。
■ この記事でわかること
✓ 空き家の管理費の目安
✓ 自分で管理する場合にかかる費用
✓ 管理会社に依頼する場合の費用
✓ 管理費が増えやすい原因
✓ 空き家の管理費を抑える考え方
■ 結論|空き家の管理費は5つの内訳で確認する
結論から言うと、空き家の管理費は、管理方法や家の状態によって大きく変わります。
自分で管理できる場合は費用を抑えられますが、遠方に住んでいたり、庭木や草刈りが必要だったりすると、年間で10万〜30万円程度かかることもあります。
まず確認したい内訳は、次の5つです。
- 自分で管理する場合の交通費・作業時間
- 定期見回り・外観点検の費用
- 換気・通水・郵便物確認の費用
- 草刈り・庭木管理の費用
- 緊急対応・追加作業の費用
この5つを確認すると、空き家を管理して持ち続けられるか判断しやすくなります。
特に注意したいのは、「自分で行けば無料」と考えすぎないことです。
自分で管理する場合でも、交通費、ガソリン代、高速代、作業時間、道具代などがかかります。
また、草刈りや掃除を後回しにすると、近隣トラブルや害虫・害獣の発生につながることもあります。
空き家を持ち続けるなら、管理費を毎年かかる費用として見ておくことが大切です。
あわせて、誰が、どの頻度で、どこまで管理するのかを決めておくことも大切です。
管理する人や頻度が決まっていない空き家は、気づかないうちに放置状態になりやすいからです。
■ 住田さんの悩み

実家が空き家になっています。固定資産税や修繕費は気にしていましたが、管理費がどれくらいかかるのかまでは考えていませんでした。自分で見に行けば何とかなると思っていたのですが、実家が遠方なので、毎月通うのは少し不安です。管理会社に頼むべきなのか、自分でできる範囲でよいのか迷っています。
■ 家守さんの整理

空き家の管理費は、見回り、換気、通水、草刈り、郵便物の確認、防犯確認などにかかる費用です。
近くに住んでいれば自分で対応できますが、遠方の場合は交通費や管理サービスの利用料も考える必要があります。
まずは、次の点を整理しましょう。
- 誰が管理するのか
- どの頻度で見に行くのか
- 室内まで確認するのか
- 草刈りや庭木管理は誰が行うのか
- 緊急時に誰が対応するのか
空き家管理は、費用だけでなく、時間と手間も含めて考えることが大切です。
ここからは、空き家の管理費の目安と、確認したい5つの内訳を順番に見ていきます。
空き家の管理費はいくらか
空き家の管理費は、自分で管理するか、管理会社に依頼するかで大きく変わります。
近くに住んでいて、自分で月に1回程度見回りできる場合は、管理費そのものは抑えられます。
ただし、その場合でも交通費、掃除道具、草刈り道具、作業時間などはかかります。
一方で、遠方に住んでいる場合や、定期的な見回りを管理会社に依頼する場合は、月額費用が発生します。
空き家管理サービスを利用する場合、月1回程度の見回りや簡易点検で、月額数千円〜1万円台程度になることがあります。
年間で見ると、管理サービスだけでも数万円〜十数万円程度かかることがあります。
さらに、草刈り、庭木の剪定、不用品整理、緊急対応などを追加すると、年間10万〜30万円程度になるケースもあります。
ただし、費用は地域、建物の大きさ、敷地の広さ、管理内容によって変わります。
正確な金額は、管理会社や空き家管理サービスに見積もりを取って確認しましょう。
空き家の管理費で確認したい5つの内訳
空き家の管理費を考えるときは、次の5つに分けて確認するとわかりやすいです。
- 自分で管理する場合の交通費・作業時間
- 定期見回り・外観点検の費用
- 換気・通水・郵便物確認の費用
- 草刈り・庭木管理の費用
- 緊急対応・追加作業の費用
ここから、順番に整理します。
1. 自分で管理する場合の交通費・作業時間
空き家が近くにある場合は、自分で管理することもできます。
自分で管理すれば、管理会社への月額費用はかかりません。
ただし、完全に無料というわけではありません。
たとえば、次のような負担があります。
- ガソリン代
- 高速代
- 電車代
- 掃除道具の購入費
- 草刈り道具の購入費
- 作業に使う時間
- 家族の負担
月に1回見回るだけでも、片道1時間以上かかる場合は大きな負担になります。
遠方の実家なら、1回行くだけで交通費が数千円以上かかることもあります。
さらに、草刈りや掃除をする場合は、半日から1日かかることもあります。
「自分で行けば管理費はかからない」と考えるのではなく、交通費と時間も管理コストとして見ておきましょう。
2. 定期見回り・外観点検の費用
空き家管理サービスを利用する場合、基本になるのが定期見回りや外観点検です。
月1回や月2回など、決まった頻度で空き家を見回り、建物や敷地の状態を確認してもらうサービスです。
主な確認内容は、次のようなものです。
- 外壁や屋根の異常
- 窓ガラスの破損
- 雨樋の外れ
- 玄関や門扉の異常
- 不法投棄の有無
- 雑草や庭木の状態
- 郵便物のたまり具合
- 近隣への迷惑がないか
管理会社によっては、写真付きの報告書を送ってくれることもあります。
遠方に住んでいる場合は、現地の状態を写真で確認できるだけでも安心材料になります。
ただし、基本料金に含まれる作業内容は会社によって違います。
契約前に、見回りの頻度、確認項目、報告方法を確認しておきましょう。
3. 換気・通水・郵便物確認の費用
空き家管理では、室内の換気や通水も大切です。
家は閉め切ったままにすると、湿気がこもりやすくなります。
湿気が多い状態が続くと、カビ、におい、木部の傷みにつながることがあります。
また、水道を長く使わないと、排水トラップの水が蒸発し、下水のにおいが上がってくることがあります。
そのため、空き家管理では次のような作業を行うことがあります。
- 窓を開けて換気する
- 水道を流して通水する
- 室内のにおいを確認する
- 郵便物やチラシを整理する
- 重要な郵便物を転送する
- 室内に異常がないか確認する
これらの作業が基本料金に含まれている場合もあれば、オプション扱いになる場合もあります。
特に室内に入る管理を依頼する場合は、鍵の預け方や作業範囲も確認が必要です。
「外観だけの見回り」なのか、「室内の換気や通水まで含む」のかで、費用は変わります。
4. 草刈り・庭木管理の費用
空き家で負担になりやすいのが、草刈りや庭木の管理です。
誰も住んでいなくても、草木は伸びます。
特に春から秋にかけては、短期間で雑草が伸びることがあります。
草木を放置すると、次のような問題につながります。
- 近隣から苦情が出る
- 害虫が発生する
- 害獣が入りやすくなる
- 道路や隣地にはみ出す
- 空き家だと分かりやすくなり、防犯面で不安が増える
草刈りや庭木の剪定は、基本の見回り費用に含まれないことも多いです。
その場合は、別料金で依頼することになります。
庭が広い家や、庭木が多い家では、草刈りだけでも大きな負担になることがあります。
空き家を持ち続けるなら、年に何回草刈りが必要か、誰が対応するかを決めておきましょう。
5. 緊急対応・追加作業の費用
空き家管理では、通常の見回り以外に、緊急対応や追加作業が必要になることがあります。
たとえば、次のようなケースです。
- 台風後に屋根や外壁を確認する
- 雨漏りが見つかった
- 窓ガラスが割れていた
- 不法投棄があった
- 害虫や害獣が発生した
- 近隣から苦情が入った
- 庭木が隣地にはみ出した
- 鍵や設備にトラブルがあった
こうした対応は、基本料金に含まれず、別途費用がかかることがあります。
また、管理会社が異常を見つけても、修理や撤去までは別業者への依頼になる場合もあります。
つまり、月額管理費だけを見て安心しない方がよいです。
緊急対応、追加作業、修繕手配、立ち会い費用などが発生する可能性も考えておきましょう。
契約前に、「基本料金でどこまで対応してくれるのか」「追加料金が発生する作業は何か」を確認しておくことが大切です。
管理費と維持費の違い
空き家の管理費と維持費は、似ていますが少し意味が違います。
管理費は、空き家を見回ったり、掃除したり、草刈りしたりするための費用です。
一方で、維持費はもっと広い意味で使われます。
たとえば、次のような費用です。
- 固定資産税
- 火災保険料
- 修繕費
- 管理費
- 水道光熱費
- 交通費
つまり、管理費は維持費の一部です。
この記事では、主に見回り、換気、通水、草刈り、清掃などの管理費について解説しています。
空き家を持ち続ける年間費用全体を知りたい場合は、維持費の記事もあわせて確認してください。
管理費を抑えるには早めに方針を決める
空き家の管理費を抑えるには、早めに方針を決めることが大切です。
何も決めずに放置していると、草木が伸び、建物が傷み、近隣トラブルにつながりやすくなります。
結果として、管理費や修繕費が増えることがあります。
空き家の選択肢は、大きく次の3つです。
- 売る
- 貸す
- 管理して持ち続ける
将来使う予定があるなら、管理費をかけてでも持ち続ける意味があります。
一方で、誰も使う予定がなく、管理も難しい場合は、売却や賃貸を検討した方がよいこともあります。
大切なのは、「とりあえず放置」にしないことです。
管理費を抑えるために、何もしないという考え方は危険です。
草刈りや見回りを後回しにした結果、近隣対応や修繕費が増えてしまうこともあります。
費用を抑えるなら、必要最低限の管理を決めておくことが大切です。
管理できないまま時間が経つと、費用もリスクも増えやすくなります。
空き家の管理費を見て、「このまま管理し続けられるのか分からない」と感じた場合は、いきなり売る・貸す・残すを決める必要はありません。
まずは、今どこを見落としているのかを整理することが大切です。
たとえば、次のような点です。
- 誰が空き家を管理するのか
- どの頻度で見回りするのか
- 草刈りや庭木管理はできているか
- 台風や大雨の後に確認できるか
- 近隣から連絡が来たときに対応できるか
- 管理会社に依頼する必要があるか
- 売る・貸す・管理して残す選択肢を比較しているか
ここが整理できると、空き家を無理なく管理できるのか、別の選択肢を考えるべきなのか判断しやすくなります。
まずは空き家の価値も確認しておく
空き家の管理費を見て、「このまま持ち続けるのは負担が大きい」と感じる方もいると思います。
その場合は、空き家の売却価格の目安も確認しておくと判断しやすくなります。
なぜなら、管理費だけを見ても、売る・残す・貸すの判断はできないからです。
たとえば、管理費がかかっていても、将来家族が使う予定があるなら残す意味があります。
一方で、誰も使う予定がなく、遠方で管理も難しい場合は、売却を検討した方がよいこともあります。
判断するときは、次のように整理するとわかりやすいです。
- 年間の管理費はいくらか
- 自分で管理できる距離にあるか
- 管理会社に依頼する必要があるか
- 家族で使う予定があるか
- 売った場合いくらになりそうか
- 貸した場合に需要があるか
空き家の価格を知ることで、持ち続けるべきか、売却を検討すべきか判断しやすくなります。
価格を確認することは、すぐに売ると決めることではありません。
年間の管理費、今後の修繕費、遠方から通う負担と、売却した場合の選択肢を比べるための判断材料です。
不動産会社によって査定額は変わるため、複数社を比較して相場を確認しておくことが大切です。
判断に迷っている方へ
空き家の管理費や維持費を見て、「このままでいいのか」と感じた方も多いと思います。
実家は、売る・残す・貸すのどれが正解かは状況によって変わります。
管理費だけで判断するのではなく、家族の気持ち、将来使う予定、管理できるかどうか、売却価格の目安まで含めて考えることが大切です。
まずは、次の点を整理してみましょう。
- 誰が空き家を管理するのか
- どの頻度で見回りするのか
- 草刈りや庭木管理はできているか
- 台風や大雨の後に確認できるか
- 近隣から連絡が来たときに対応できるか
- 管理会社に依頼する必要があるか
- 売る・貸す・管理して残す選択肢を比較しているか
- 空き家の価格の目安を確認できているか
ここが整理できると、空き家を無理なく管理できるのか、別の選択肢を考えるべきなのか判断しやすくなります。
まずはこちらの記事で、実家をどうするかの判断基準を整理してみてください。
▶ 実家をどうするか迷ったときの判断基準|売る・残す・貸すの考え方
空き家の管理費を見て、「このまま持ち続けていいのか」と迷っている方は、無料の「見落とし発見診断シート」で現在地を整理してみてください。
管理費が気になっている段階でも、価格の目安を知っておくと判断しやすくなります。
年間の管理費、今後の修繕費、遠方から通う負担と、売却した場合の選択肢を比べるためにも、まず今の価値を確認しておきましょう。
※「メール連絡希望」と記載すれば電話はかなり減らせます 実際に物件を保有・運用してきた立場から整理しています。
※査定したからといって売る必要は一切ありません
※合わない会社は断ってOKです
■ 次に読む記事
空き家の管理費を確認したら、次に見ておきたいのは、空き家を持ち続けた場合の費用全体です。
管理費だけでなく、固定資産税、火災保険、修繕費、交通費なども含めて考えると、年間負担が見えやすくなります。
空き家を放置した場合のリスクを知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
▶ 空き家を放置するとどうなる?知らないと危険な5つのリスク
空き家をこのまま持ち続けるか迷っている方は、こちらの記事で判断ポイントを整理できます。
まとめ
空き家の管理費は、管理方法や家の状態によって変わります。
自分で管理できる場合は費用を抑えられますが、遠方に住んでいたり、草刈りや見回りを依頼したりすると、年間10万〜30万円程度かかることもあります。
空き家の管理費を考えるときは、次の5つの内訳を確認しましょう。
- 自分で管理する場合の交通費・作業時間
- 定期見回り・外観点検の費用
- 換気・通水・郵便物確認の費用
- 草刈り・庭木管理の費用
- 緊急対応・追加作業の費用
管理費は、固定資産税や修繕費とは別に考えた方がわかりやすい費用です。
空き家を放置すると、草木の管理、雨漏り、外壁の劣化、近隣トラブルなどで負担が増えることがあります。
空き家を持ち続けるなら、誰が、どの頻度で、どこまで管理するのかを決めておきましょう。
ここまで読んで、「このまま空き家を管理し続けるのは負担が大きい」と感じた方は、まず今の価値を確認してみてください。
価格を確認することは、すぐに売ると決めることではありません。
年間の管理費や遠方から通う負担と、売却した場合の選択肢を比べるための判断材料です。
価格がわかると、売る・残す・貸すの判断がしやすくなります。
※「メール連絡希望」と記載すれば電話はかなり減らせます 実際に物件を保有・運用してきた立場から整理しています。
※査定したからといって売る必要は一切ありません
※合わない会社は断ってOKです

