空き家や実家を売ろうと考えたとき、多くの人が迷うのが「どの不動産会社に頼めばいいのか」という問題です。
不動産会社は、どこに頼んでも同じではありません。
- 同じ家でも、会社によって査定額が違うことがあります
- 売り方の提案も違います
- 担当者の説明や対応にも差があります
ここをよく確認しないまま決めてしまうと、思ったように売れなかったり、価格を下げることになったり、後から不満が残ることがあります。
特に実家や空き家の売却では、建物の古さ、荷物、修繕、解体、相続人の同意など、確認することが多くあります。
だからこそ、どの不動産会社に任せるかはとても大切です。
家を売る全体の流れを先に確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
▶ 家を売る流れ8ステップ|最初にやることと失敗しない進め方
この記事では、不動産会社の選び方と、売却で失敗しないために確認したい基準を整理します。
■ この記事でわかること
✓ 不動産会社の役割
✓ 不動産会社を選ぶときの基準
✓ 査定額だけで選ぶ危険性
✓ 失敗しやすい不動産会社選びのパターン
✓ 複数社を比較するときに見るポイント
■ 結論:不動産会社は「査定額」だけで選ばず、提案内容と担当者で比較する
不動産会社を選ぶときは、1社だけで決めず、複数社を比較することが大切です。
理由は、会社によって次のような違いがあるからです。
- 査定額
- 売却実績
- 得意な地域
- 得意な物件の種類
- 販売戦略
- 担当者の対応
- 買取への対応
特に注意したいのは、「一番高い査定額を出した会社が一番良い」とは限らないことです。
高い査定額を出されると魅力的に見えます。
しかし、根拠のない高すぎる査定額で売り出すと、なかなか売れず、結局値下げすることになる場合もあります。
大切なのは、査定額の高さだけでなく、その金額の根拠、売り方の説明、担当者の対応を見て選ぶことです。
■ 住田さんの悩み

不動産会社って、どこも同じに見えてしまいます。実家や空き家を売るなら、どの会社に頼めばいいのでしょうか。査定額が高い会社を選べばいいのかも分かりません。
■ 家守さんの整理

不動産会社は、会社ごとに得意分野や売り方が違います。査定額だけで決めるのではなく、なぜその価格なのか、どう売るのか、担当者がきちんと説明してくれるかを確認しましょう。複数社を比較することで、判断しやすくなります。
不動産会社は売却のパートナー
不動産会社は、ただ家を売りに出すだけの存在ではありません。
売却を進めるうえで、次のような役割を担います。
- 家の査定をする
- 売出価格を提案する
- 売却方法を考える
- 買主を探す
- 内覧や問い合わせに対応する
- 価格交渉を行う
- 契約や引き渡しをサポートする
つまり、不動産会社は売却のパートナーです。
特に実家や空き家の売却では、単に買主を探すだけではなく、家の状態や売り方についても相談することになります。
- 古い家として売るのか
- 土地として売るのか
- リフォームせずに売れるのか
- 買取も検討した方がいいのか
こうした判断にも、不動産会社の経験や提案力が関わってきます。
不動産会社を比較するべき理由
不動産会社を比較した方がよい理由は、会社によって見方が違うからです。
同じ家でも、査定額や提案内容が変わることがあります。
査定額が会社によって違う
不動産会社の査定額は、必ず同じになるわけではありません。
会社によって、周辺相場の見方、建物の評価、土地の評価、売却戦略が違います。
そのため、1社だけの査定では、その金額が妥当なのか判断しにくいです。
複数社の査定を比べることで、だいたいの相場感が見えてきます。
得意な物件が違う
不動産会社には、それぞれ得意分野があります。
- 戸建て売却に強い会社
- マンションに強い会社
- 土地売却に強い会社
- 空き家や古い家に慣れている会社
- 地域密着型の会社
- 買取に対応している会社
空き家や実家を売る場合は、古い家や相続物件の売却に慣れている会社の方が話がスムーズなことがあります。
販売戦略が違う
不動産会社によって、売り方の考え方も違います。
たとえば、次のような違いがあります。
- どの価格で売り出すか
- どの層に向けて売るか
- どの媒体に掲載するか
- 建物付きで売るか、土地として見せるか
- 買取も含めて提案するか
- 値下げのタイミングをどう考えるか
売却では、価格だけでなく「どう売るか」も重要です。
その説明があいまいな会社には注意が必要です。
家を売るときに最初に何から始めるべきか知りたい方は、こちらの記事でも整理しています。
▶ 家を売るなら何から始める?最初にやることをわかりやすく解説
不動産会社の選び方5つの基準
不動産会社を選ぶときは、次の5つを確認しましょう。
① 査定額の根拠を説明してくれるか
まず大切なのは、査定額の根拠です。
査定額が高いか低いかだけでなく、「なぜその金額なのか」を説明してくれる会社を選びましょう。
確認したいのは、次のような点です。
- 周辺の売却事例を示してくれるか
- 家の状態を見て判断しているか
- 土地や建物の評価を説明してくれるか
- 高く売れる理由、売れにくい理由を説明してくれるか
- 売れるまでの期間の目安を伝えてくれるか
査定額が高すぎる場合は、特に注意が必要です。
もちろん、本当に高く売れる可能性もあります。
ただし、根拠があいまいな高額査定は、売却開始後に値下げする前提になっていることもあります。
査定額だけでなく、説明の中身を見ましょう。
② 地域や物件の売却実績があるか
不動産は地域性が強いです。
同じ市内でも、駅からの距離、学校区、道路の状況、周辺環境によって売れやすさが変わります。
そのため、売却したい地域に詳しい会社かどうかは重要です。
確認したいポイントは、次の通りです。
- その地域での売却実績があるか
- 戸建てや空き家の売却に慣れているか
- 古い家や相続物件の相談に対応できるか
- 地元の買主ニーズを知っているか
- 土地としての売却も提案できるか
空き家や実家の場合、建物が古いケースも多いです。
そのため、きれいな家だけでなく、古い家や空き家の売却経験がある会社の方が安心です。
③ 販売戦略を具体的に説明してくれるか
良い不動産会社は、ただ「売れます」と言うだけではありません。
どのように売るのかを具体的に説明してくれます。
たとえば、次のような説明があるかを確認しましょう。
- どの価格で売り出すか
- どのような買主を想定しているか
- インターネットにどう掲載するか
- 内覧対応はどうするか
- 価格を見直すタイミングはどう考えるか
- 仲介と買取のどちらが合うか
販売戦略がないまま売り出すと、売れない理由が分からないまま時間だけが過ぎることがあります。
売却活動の進め方をきちんと説明してくれる会社を選びましょう。
④ 担当者の説明や対応が信頼できるか
不動産会社選びでは、会社名だけでなく担当者も重要です。
売却中は、担当者と何度もやり取りをすることになります。
説明が分かりにくい、連絡が遅い、都合の悪いことを言わない担当者だと、不安が増えます。
確認したいポイントは、次の通りです。
- 説明が分かりやすいか
- こちらの話を聞いてくれるか
- 質問にきちんと答えてくれるか
- デメリットも説明してくれるか
- 連絡が早いか
- 強引に契約を急かさないか
私自身も不動産を所有しているので感じますが、不動産の話は専門用語も多く、分かりにくいことがあります。
だからこそ、こちらが理解できるように説明してくれる担当者かどうかは大切です。
⑤ 仲介だけでなく買取も相談できるか
空き家や古い実家の場合、仲介だけでなく買取も選択肢になることがあります。
仲介は、一般の買主を探して売る方法です。
条件が合えば高く売れる可能性がありますが、売れるまで時間がかかることがあります。
一方、買取は不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。
価格は仲介より低くなることがありますが、早く売りやすいのが特徴です。
次のような場合は、買取も含めて相談できる会社が便利です。
- 早く売りたい
- 古い家で売れるか不安
- 空き家の管理が難しい
- 荷物や修繕の負担を減らしたい
- 売却活動に時間をかけたくない
仲介と買取のどちらがよいかは、家の状態や希望によって変わります。
両方の選択肢を説明してくれる会社だと、判断しやすくなります。
仲介と買取の違いを詳しく確認したい方は、こちらの記事で整理しています。
不動産会社選びでよくある失敗
不動産会社選びで失敗しやすいパターンも確認しておきましょう。
1社だけで決めてしまう
一番多い失敗は、1社だけで決めてしまうことです。
知っている会社だから。
近所にある会社だから。
最初に相談した会社だから。
このような理由だけで決めると、他の会社の査定額や提案を比較できません。
1社だけでは、その会社が良いのか悪いのか判断しにくいです。
査定額が一番高い会社を選ぶ
査定額が高い会社は魅力的に見えます。
ただし、一番高い査定額を出した会社が、必ず一番良い会社とは限りません。
大切なのは、その価格で本当に売れる見込みがあるかです。
高い査定額で契約しても、売れなければ後から値下げすることになります。
査定額の高さだけでなく、根拠と販売戦略を確認しましょう。
知り合いの会社にそのまま頼む
知り合いの不動産会社に頼むこと自体が悪いわけではありません。
ただし、比較せずにそのまま決めるのは注意が必要です。
- 知り合いだから断りにくい
- 条件に不満があっても言いにくい
- 売れないときに変更しにくい
こうしたこともあります。
知り合いに依頼する場合でも、他社の査定や提案を確認したうえで判断した方が安心です。
大手か地元かだけで決める
- 大手だから安心
- 地元だから安心
このように、会社の規模だけで決めるのも避けたいところです。
- 大手には広いネットワークがあります
- 地元会社には地域に詳しい強みがあります
どちらが良いかは、物件や地域、売却方針によって変わります。
大切なのは、会社の規模ではなく、自分の家に合った売り方を提案してくれるかです。
空き家・実家売却で特に見たいポイント
空き家や実家を売る場合は、通常の家の売却よりも確認したいことがあります。
古い家や空き家に慣れているか
空き家は、築年数が古かったり、修繕が必要だったりすることがあります。
そのため、空き家の扱いに慣れている会社の方が安心です。
たとえば、次のような相談ができるか確認しましょう。
- 建物付きで売れるか
- 土地として売った方がよいか
- 解体すべきか
- 残置物をどうするか
- 買取も検討できるか
相続や家族の事情を理解してくれるか
実家売却では、相続人が複数いることもあります。
家族の意見が分かれることもあります。
そのため、単に早く売ることだけをすすめる会社より、家族の状況も踏まえて話を聞いてくれる会社の方が安心です。
デメリットも伝えてくれるか
良いことばかり言う会社には注意が必要です。
本当に信頼できる担当者は、売りにくい点や注意点も伝えてくれます。
たとえば、次のような説明です。
- この価格だと売れるまで時間がかかる可能性がある
- 建物の状態が価格に影響する
- 解体すると費用がかかる
- 買取だと価格は下がるが早く売れる
- 荷物が多いと内覧の印象に影響する
デメリットを説明してくれる会社の方が、現実的な判断をしやすくなります。
複数社を比較するときに見るポイント
複数社を比較するときは、査定額だけを見るのではなく、次の点を確認しましょう。
- 査定額の根拠
- 売却実績
- 販売戦略
- 担当者の説明
- 連絡の早さ
- 空き家や古い家への対応
- 仲介と買取の提案
- デメリットの説明
- 契約を急かさないか
比較するときは、メモを取っておくと分かりやすいです。
- 「A社は査定額が高いが根拠が弱い」
- 「B社は査定額は普通だが説明が具体的」
- 「C社は買取も相談できる」
このように並べると、自分に合った会社を選びやすくなります。
不動産会社を選ぶ前に決めておきたいこと
不動産会社を選ぶ前に、自分たちの希望も整理しておきましょう。
たとえば、次のようなことです。
- できるだけ高く売りたいのか
- 早く手放したいのか
- 多少時間がかかってもよいのか
- 荷物の片付けをどうするのか
- 家族の同意は取れているか
- 買取も検討するのか
希望があいまいなままだと、会社の提案を判断しにくくなります。
先に自分たちの優先順位を整理しておくと、不動産会社との話もスムーズです。
不動産会社を選ぶ前に、自分たちの状況を整理しておくと、査定額や提案内容を比べやすくなります。
たとえば、次のような点です。
- できるだけ高く売りたいのか
- 早く手放したいのか
- 仲介で売るのか、買取も考えるのか
- 古い家や空き家の売却に慣れた会社を探したいのか
- 荷物や解体、修繕の相談もしたいのか
- 家族の同意や売却時期は整理できているか
- 査定額だけでなく担当者の説明も比較できるか
ここが整理できていると、「査定額が高い会社」だけに引っ張られず、自分たちの家に合った不動産会社を選びやすくなります。
実家や空き家のことで、今どこを見落としているのか確認したい方は、無料の「見落とし発見診断シート」で現在地を整理してみてください。
不動産会社は、1社だけでは査定額や提案内容が妥当か判断しにくいものです。
空き家や実家の売却では、会社によって査定額、売り方、買取対応、担当者の説明が変わることがあります。
まずは複数社の査定や提案を比べて、自分たちの家に合う会社を確認しておきましょう。
※「メール連絡希望」と記載すれば電話はかなり減らせます
※査定したからといって売る必要は一切ありません
※合わない会社は断ってOKです
実際に物件を保有・運用してきた立場から整理しています。
■ 次に読む記事
不動産会社を選ぶときに、大手・地元・一括査定の違いで迷う方はこちらを確認しておきましょう。
▶ 家を売る不動産会社はどこがいい?大手・地元・一括査定の使い分けを解説
一括査定を使うか迷っている方は、メリットとデメリットも整理しておくと判断しやすくなります。
▶ 不動産一括査定のメリット・デメリット|使う前に知っておきたい注意点
仲介だけでなく買取も比較したい方は、こちらで違いを確認しておきましょう。
まとめ
不動産会社の選び方は、家や空き家の売却結果に大きく関わります。
不動産会社は、どこに頼んでも同じではありません。
会社によって、査定額、販売戦略、得意分野、担当者の対応が違います。
選ぶときに大切なのは、次の3つです。
- 複数社を比較する
- 査定額だけで決めない
- 担当者の説明と提案内容を見る
特に、査定額が一番高い会社をそのまま選ぶのは注意が必要です。
その金額で本当に売れるのか、根拠があるのかを確認しましょう。
空き家や実家を売る場合は、古い家や相続物件の売却に慣れているかも大切です。
良い不動産会社は、良いことだけでなく、売りにくい点や注意点も説明してくれます。
不動産会社選びで迷ったら、まずは複数社の査定や提案を比較し、自分たちの家に合った会社を選んでいきましょう。
※「メール連絡希望」と記載すれば電話はかなり減らせます
※査定したからといって売る必要は一切ありません
※合わない会社は断ってOKです
実際に物件を保有・運用してきた立場から整理しています。

