不動産の媒介契約とは?3種類の違いと選び方をわかりやすく解説

家を売る

不動産会社に家の売却を依頼するときに結ぶのが、媒介契約です。

「ばいかい契約」と聞いても、普段あまり使わない言葉なので、分かりにくいですよね。

媒介契約は、売却の流れでいうと「査定を受けて、不動産会社を選んだ後」に結ぶ契約です。

流れを簡単に整理すると、次の4ステップです。

  1. 不動産会社に査定を依頼する
  2. 査定額や売却方針を比較する
  3. 依頼する不動産会社を決める
  4. 媒介契約を結んで売却活動を始める

つまり、まだ査定を受けていない段階で、いきなり媒介契約を考える必要はありません。

まずは複数社の査定額や説明を比較し、そのうえで「この会社に売却を任せたい」と思える会社と媒介契約を結ぶ、という順番で考えると分かりやすいです。

この記事では、不動産の媒介契約とは何か、3種類の違い、どれを選べばよいかをわかりやすく整理します。

■ この記事でわかること

✓ 不動産の媒介契約とは何か
✓ 媒介契約の3種類
✓ 一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の違い
✓ それぞれが向いている人
✓ 媒介契約を結ぶ前に確認すべきこと

■ 結論:査定までは複数社を比較し、任せる会社を決めたら専任媒介が選びやすい

媒介契約には、次の3種類があります。

  1. 一般媒介契約
  2. 専任媒介契約
  3. 専属専任媒介契約

この中で、普通の売却で迷った場合は、専任媒介契約が選びやすいです。

理由は、1社に売却を任せながら、売却活動の報告を受けられ、自分で買主を見つけた場合の余地も残せるからです。

ただし、いきなり1社に決めるという意味ではありません。

順番としては、次の流れです。

  1. 査定までは複数社を比較する
  2. 査定額や売却方針を確認する
  3. 任せたい不動産会社を1社選ぶ
  4. その会社と専任媒介契約を結ぶ

一般媒介契約は、複数の不動産会社に同時に依頼できる自由度があります。

ただし、不動産会社の本気度に差が出ることがあります。

専属専任媒介契約は、1社に強く任せられる一方で、自分で買主を見つけても直接契約できないため、自由度は低くなります。

そのため、まずは複数社の査定を比較し、信頼できる1社が見つかったら専任媒介契約で進める、という流れが現実的です。

■ 住田さんの悩み

住田さん
住田さん

不動産会社に売却をお願いする段階になったんですが、媒介契約という言葉が出てきました。一般媒介、専任媒介、専属専任媒介と3種類あるみたいで、どれを選べばいいのか分かりません。

■ 家守さんの整理

家守(やもり)
家守(やもり)

媒介契約は、不動産会社に正式に売却を依頼する契約です。3種類ありますが、違いは「何社に依頼できるか」「自分で買主を見つけられるか」「不動産会社からの報告があるか」です。迷ったら専任媒介が選びやすいですが、その前に不動産会社をしっかり比較することが大切です。

媒介契約とは?

媒介契約とは、不動産会社に家や土地の売却を依頼する契約のことです。

媒介契約を結ぶと、不動産会社は売主の代わりに売却活動を行います。

主な売却活動は、次の通りです。

  • 売り出し価格の相談
  • 販売活動
  • 広告掲載
  • 購入希望者への紹介
  • 内覧対応
  • 価格交渉
  • 売買契約のサポート
  • 引き渡しまでの調整

査定を受けただけでは、まだ売却活動は始まりません。

実際に売り出すには、どの不動産会社に依頼するかを決めて、媒介契約を結ぶ必要があります。

媒介契約の3種類

媒介契約には、次の3種類があります。

  1. 一般媒介契約
  2. 専任媒介契約
  3. 専属専任媒介契約

それぞれ特徴が違います。

種類① 一般媒介契約

一般媒介契約は、複数の不動産会社に売却を依頼できる契約です。

たとえば、A社、B社、C社のように、複数の会社に同時に依頼できます。

また、自分で買主を見つけた場合も、直接売却できることがあります。

一般媒介契約の特徴は、次の5つです。

  1. 複数の不動産会社に依頼できる
  2. 自分で買主を見つけることもできる
  3. 不動産会社からの定期報告義務はない
  4. レインズへの登録義務はない
  5. 自由度が高い

一般媒介は、複数社に広く動いてもらいたい場合に向いています。

ただし、不動産会社から見ると、他社で成約する可能性もあります。

そのため、会社によっては販売活動の優先度が下がることもあります。

自由度が高い反面、売主自身が状況を管理する必要があります。

種類② 専任媒介契約

専任媒介契約は、1社だけに売却を依頼する契約です。

複数の不動産会社に同時に依頼することはできません。

ただし、自分で買主を見つけた場合は、その買主と売却できる余地があります。

専任媒介契約の特徴は、次の5つです。

  1. 依頼できる不動産会社は1社だけ
  2. 自分で買主を見つけることはできる
  3. 不動産会社から定期的な報告がある
  4. レインズへの登録義務がある
  5. 1社が責任を持って動きやすい

専任媒介は、媒介契約の中でもバランスが取りやすい契約です。

1社にしっかり任せられる一方で、自分で買主を見つけた場合の余地もあります。

迷った場合に、専任媒介が選ばれやすいのはこのためです。

ただし、1社に任せるからこそ、不動産会社選びが重要になります。

担当者の説明、販売方針、査定額の根拠をしっかり確認しましょう。

種類③ 専属専任媒介契約

専属専任媒介契約は、1社だけに売却を依頼する契約です。

専任媒介よりも、さらに拘束力が強い契約です。

専属専任媒介では、自分で買主を見つけた場合でも、不動産会社を通して契約する必要があります。

専属専任媒介契約の特徴は、次の5つです。

  1. 依頼できる不動産会社は1社だけ
  2. 自分で買主を見つけても直接契約できない
  3. 不動産会社からの報告頻度が高い
  4. レインズへの登録義務がある
  5. 不動産会社がより強く動きやすい

専属専任媒介は、1社に完全に任せたい場合に向いています。

早く売りたい、窓口を一本化したい、不動産会社に積極的に動いてほしい場合に選択肢になります。

一方で、自分で買主を見つけた場合の自由度は低くなります。

知人や親族など、買主の心当たりがある場合は注意が必要です。

媒介契約3種類の違い

媒介契約の違いを整理すると、主に次の5つです。

  1. 何社に依頼できるか
  2. 自分で買主を見つけられるか
  3. 不動産会社からの報告があるか
  4. レインズへの登録義務があるか
  5. 不動産会社の動き方が変わるか

違い① 何社に依頼できるか

一般媒介契約は、複数の不動産会社に依頼できます。

専任媒介契約と専属専任媒介契約は、1社だけに依頼します。

広く複数社に声をかけたいなら一般媒介。

1社にしっかり任せたいなら専任媒介か専属専任媒介です。

違い② 自分で買主を見つけられるか

一般媒介契約と専任媒介契約では、自分で買主を見つけることができます。

一方、専属専任媒介契約では、自分で買主を見つけた場合でも、不動産会社を通して進める必要があります。

知人や親族に売る可能性がある場合は、この違いを確認しておきましょう。

違い③ 不動産会社からの報告があるか

一般媒介契約では、不動産会社からの定期的な報告義務はありません。

専任媒介契約と専属専任媒介契約では、売却活動の状況について報告があります。

問い合わせ状況、内覧数、買主の反応などを確認しやすい点は、専任系の契約のメリットです。

違い④ レインズへの登録義務があるか

レインズとは、不動産会社が物件情報を共有するネットワークです。

専任媒介契約と専属専任媒介契約では、レインズへの登録義務があります。

一般媒介契約では、登録義務はありません。

レインズに登録されると、他の不動産会社にも物件情報が共有されやすくなります。

違い⑤ 不動産会社の動き方が変わるか

媒介契約の種類によって、不動産会社の動き方も変わることがあります。

一般媒介は複数社に依頼できますが、不動産会社から見ると他社で成約する可能性もあります。

そのため、積極的に動いてくれるかは会社によって差が出ます。

専任媒介や専属専任媒介は、1社に任せる形になるため、不動産会社が責任を持って販売活動をしやすい面があります。

ただし、1社に任せるからこそ、その会社の販売力が弱いと売却が進みにくくなることもあります。

一般媒介契約が向いている人

一般媒介契約が向いているのは、次の5つに当てはまる人です。

  1. 複数の不動産会社に依頼したい人
  2. 人気エリアの家を売る人
  3. 物件に需要があり、複数社が動きやすい人
  4. 自分でも売却状況を管理できる人
  5. 自分で買主を見つける可能性がある人

一般媒介は自由度が高い契約です。

複数の不動産会社に依頼できるため、広く買主を探せる可能性があります。

ただし、各社の動き方や問い合わせ状況を売主自身が把握する必要があります。

不動産売却に慣れていない方には、少し管理が大変に感じることもあります。

専任媒介契約が向いている人

専任媒介契約が向いているのは、次の5つに当てはまる人です。

  1. 1社にしっかり任せたい人
  2. 売却活動の報告を受けながら進めたい人
  3. 不動産会社と相談しながら売りたい人
  4. 自分で買主を見つける可能性も残したい人
  5. どの媒介契約を選ぶか迷っている人

専任媒介は、バランスの取りやすい契約です。

1社に任せることで、販売方針や連絡窓口を一本化できます。

また、自分で買主を見つけた場合の余地もあります。

迷った場合に専任媒介が選ばれやすいのは、自由度と管理のしやすさのバランスが良いからです。

専属専任媒介契約が向いている人

専属専任媒介契約が向いているのは、次の5つに当てはまる人です。

  1. 1社に完全に任せたい人
  2. 売却活動を強く進めてほしい人
  3. 報告頻度を高くしたい人
  4. 自分で買主を見つける予定がない人
  5. 窓口を一本化して早く進めたい人

専属専任媒介は、3種類の中で最も拘束力が強い契約です。

その分、不動産会社に強く動いてもらいやすい面があります。

ただし、自分で買主を見つけても直接契約できないため、自由度は低くなります。

契約前に、売却方針や担当者の動き方をよく確認しましょう。

迷ったら専任媒介契約が選びやすい

媒介契約で迷った場合は、専任媒介契約が選びやすいです。

理由は、次の5つです。

  1. 1社に責任を持って販売してもらいやすい
  2. 売却活動の報告を受けられる
  3. 自分で買主を見つける余地がある
  4. 連絡窓口を一本化できる
  5. 一般媒介より販売方針を固めやすい

ただし、専任媒介を選べば必ず売れるわけではありません。

大切なのは、どの不動産会社と契約するかです。

査定額が高いだけで選ぶのではなく、査定額の根拠、販売方針、担当者の説明を確認しましょう。

媒介契約を結ぶ前に確認すること

媒介契約を結ぶ前には、次の5つを確認しましょう。

  1. 査定額の根拠
  2. 売り出し価格の考え方
  3. 販売活動の内容
  4. 報告の頻度と内容
  5. 契約期間と解約条件

確認① 査定額の根拠

査定額が高いからといって、その価格で売れるとは限りません。

なぜその査定額なのか、周辺相場や成約事例をもとに説明してもらいましょう。

確認② 売り出し価格の考え方

売り出し価格は、売却期間や反応に大きく影響します。

高すぎる価格で売り出すと、問い合わせが入りにくくなることがあります。

売り出し価格をどう決めるのか、事前に確認しましょう。

確認③ 販売活動の内容

どのように買主を探すのかを確認しましょう。

確認したい内容は、次の通りです。

  • どのサイトに掲載するか
  • 写真はどのように撮るか
  • 広告文はどう作るか
  • 既存の顧客に紹介するか
  • 内覧対応はどうするか

販売活動の内容があいまいなまま契約しないようにしましょう。

確認④ 報告の頻度と内容

専任媒介契約や専属専任媒介契約では、売却活動の報告があります。

ただし、報告内容が薄いと状況が分かりにくいです。

問い合わせ数、内覧数、買主の反応、今後の改善策まで説明してくれるか確認しましょう。

確認⑤ 契約期間と解約条件

媒介契約には契約期間があります。

契約期間中に売却活動が不十分だと感じた場合、どう対応できるのかも確認しておきましょう。

契約前に、期間、更新、解約条件を聞いておくと安心です。

不動産会社を比較してから媒介契約を結ぶ

媒介契約は、不動産会社に正式に売却を依頼する契約です。

だからこそ、契約する前に不動産会社を比較しておくことが大切です。

1社だけの査定では、その価格や販売方針が妥当なのか判断しにくいです。

複数社を比較すると、次の5つの違いが見えてきます。

  1. 査定額の違い
  2. 売却方針の違い
  3. 担当者の説明の違い
  4. 販売活動の違い
  5. 得意な物件の違い

媒介契約を結ぶ前に、複数の不動産会社の話を聞いておくと、失敗しにくくなります。

判断に迷っている方へ

媒介契約を考える段階で、「そもそも売るべきか迷う」と感じる方もいると思います。

実家は、売る・残す・貸すのどれが正解かは状況によって変わります。

不動産会社と契約する前に、管理、費用、家族の事情、将来の使い道を整理しておくことも大切です。

▶ 実家をどうするか迷ったときの判断基準|売る・残す・貸すの考え方

媒介契約を結ぶ前には、どの会社に任せるかだけでなく、自分たちの売却方針も整理しておくことが大切です。

たとえば、次のような点です。

  • できるだけ高く売りたいのか
  • 早く売りたい事情があるのか
  • 一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の違いを理解しているか
  • 不動産会社の査定額や売却方針を比較できているか
  • 売却活動の報告をどの程度受けたいか
  • 家族と売却方針を共有できているか
  • 仲介で売るのか、買取も検討するのか

ここが整理できていると、媒介契約の種類だけで迷うのではなく、自分たちに合った不動産会社と契約を選びやすくなります。

実家や空き家のことで、今どこを見落としているのか確認したい方は、無料の「見落とし発見診断シート」で現在地を整理してみてください。

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媒介契約を結ぶ前に、複数の不動産会社の査定額や売却方針を比べておくことが大切です。

1社だけで決めてしまうと、その会社の査定額や提案が自分の家に合っているのか判断しにくくなります。

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媒介契約を結ぶ前に、不動産会社の選び方も確認しておきましょう。

不動産会社選びで失敗すると、売却価格や売却期間に影響することがあります。

▶ 不動産会社の選び方|売却で失敗しないための5つの基準

大手・地元・一括査定のどれを使うべきか迷う方はこちらも参考になります。

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まとめ

媒介契約とは、不動産会社に家の売却を正式に依頼する契約です。

売却の流れでいうと、査定を受け、不動産会社を比較し、任せる会社を決めた後に結びます。

媒介契約には、次の3種類があります。

  1. 一般媒介契約
  2. 専任媒介契約
  3. 専属専任媒介契約

一般媒介契約は、複数の不動産会社に依頼できる自由度の高い契約です。

専任媒介契約は、1社に任せながら、自分で買主を見つける余地も残せる契約です。

専属専任媒介契約は、1社に完全に任せる拘束力の強い契約です。

普通の売却で迷った場合は、専任媒介契約が選びやすいです。

ただし、いきなり1社に決めるのではなく、まずは複数社の査定額や売却方針を比較しましょう。

そのうえで、信頼できる不動産会社を選び、媒介契約を結ぶ流れが分かりやすいです。

家を売るかどうか迷っている段階でも、まずは価格の目安を確認しておくと判断しやすくなります。

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