空き家の固定資産税は6倍になる?本当の仕組みと対策

空き家どうする

空き家をそのままにしていると、固定資産税が6倍になる。

そんな話を聞いたことはありませんか。

  • 「本当に6倍になるの?」
  • 「空き家になっただけで税金が上がるの?」
  • 「親の実家が空き家だけど、大丈夫なの?」

このように不安になる方は多いと思います。

結論から言うと、空き家になっただけで、すぐに固定資産税が6倍になるわけではありません。

ただし、管理されていない空き家として問題がある場合は、住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が大きく上がる可能性があります。

つまり問題は、「空き家であること」そのものではありません。

必要以上に怖がる必要はありません。

ただし、「空き家になっただけでは大丈夫」と考えて、そのまま管理をしないのは危険です。

税金が上がるかどうかは、空き家の状態、自治体からの通知、今後の管理方針によって変わります。

問題になるのは、倒壊の危険がある、衛生面で問題がある、近隣に迷惑をかけているなど、管理されていない空き家です。

この記事では、空き家の固定資産税が6倍と言われる理由と、税金が上がる前に確認したい5つのポイントをわかりやすく整理します。

■ この記事でわかること

✓ 空き家の固定資産税が6倍と言われる理由
✓ 空き家になっただけでは6倍にならない理由
✓ 住宅用地の特例が外れるケース
✓ 特定空家・管理不全空家で注意したいこと
✓ 固定資産税が上がる前に確認したい5つのポイント

■ 結論|空き家の固定資産税は5つのポイントで確認する

結論から言うと、空き家の固定資産税は、空き家になっただけですぐ6倍になるわけではありません。

ただし、管理状態が悪く、自治体から勧告を受けるような状態になると、住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が上がる可能性があります。

まず確認したいのは、次の5つです。

  1. 住宅用地の特例が適用されているか
  2. 特定空家や管理不全空家に近い状態ではないか
  3. 自治体から助言・指導・勧告を受けていないか
  4. 改善や管理を続けられる状態か
  5. 売る・貸す・管理するなど今後の方針を決めているか

この5つを確認すると、固定資産税が上がるリスクを整理しやすくなります。

特に大切なのは、自治体から「勧告」を受ける前に対応することです。

助言や指導の段階で改善できれば、税金が上がるリスクを抑えられる可能性があります。

反対に、危険な状態や近隣に迷惑をかける状態を放置すると、固定資産税だけでなく、修繕費、解体費、近隣トラブルなどの負担も大きくなります。

空き家の固定資産税が気になる場合は、税金だけでなく、管理状態と今後の方針を早めに整理しておきましょう。

特に、固定資産税だけを見て「解体した方がよい」「売った方がよい」と急いで決める必要はありません。

修繕費、管理費、解体費、売却価格、家族の意向まで含めて考えることが大切です。

■ 住田さんの悩み

住田さん
住田さん

最近、空き家の固定資産税が6倍になると聞きました。

親の実家が空き家になっているので、もし本当に税金がそんなに上がるなら不安です。今は草刈りくらいしかできていないのですが、空き家になっただけで、すぐに固定資産税が上がるのでしょうか?

■ 家守さんの整理

家守(やもり)
家守(やもり)

空き家になっただけで、すぐに固定資産税が6倍になるわけではありません。ただし、管理されず危険な状態になったり、近隣に迷惑をかけたりして、自治体から勧告を受けると、住宅用地の特例が外れて税負担が増える可能性があります。まずは、今の管理状態、自治体からの通知の有無、今後も管理を続けられるかを確認しましょう。

ここからは、なぜ「固定資産税が6倍」と言われるのか、どんな空き家が注意されるのかを整理していきます。

なぜ空き家の固定資産税は6倍と言われるのか

空き家の固定資産税が6倍と言われる理由は、住宅用地の特例にあります。

住宅が建っている土地には、固定資産税の負担を軽くする特例があります。

これを住宅用地の特例といいます。

住宅用地の特例では、土地の固定資産税の課税標準額が次のように軽減されます。

  1. 200㎡以下の部分:6分の1
  2. 200㎡を超える部分:3分の1

つまり、住宅が建っている土地は、更地に比べて固定資産税が軽くなっていることがあります。

この特例が外れると、特に200㎡以下の部分では、課税標準額が6分の1から元に戻るため、「固定資産税が最大6倍になる」と言われます。

ただし、ここで注意したいのは、家全体の税金が必ず6倍になるわけではないことです。

6倍と言われるのは、主に土地の固定資産税に関する話です。

建物の固定資産税や都市計画税、土地の面積、評価額などによって、実際の増え方は変わります。

そのため、「空き家=固定資産税が必ず6倍」と考えるのは誤解です。

空き家になっただけでは6倍にならない

実家が空き家になっただけで、すぐに住宅用地の特例が外れるわけではありません。

住宅として使える状態で、適切に管理されていれば、空き家でも住宅用地の特例が続くことがあります。

問題になるのは、放置されて危険な状態になっている空き家です。

たとえば、次のような状態は注意が必要です。

  • 建物が倒壊しそう
  • 屋根や外壁が壊れている
  • 雑草や庭木が伸び放題になっている
  • ゴミが放置されている
  • 害虫や害獣が発生している
  • 不審者が出入りしやすい
  • 近隣に迷惑をかけている

    このような状態になると、自治体から管理を求められる可能性があります。

    つまり、固定資産税が上がるかどうかは、空き家であることよりも、空き家の管理状態が大きなポイントになります。

    特定空家・管理不全空家とは

    空き家の固定資産税を考えるうえで重要なのが、特定空家と管理不全空家です。

    特定空家とは

    特定空家とは、そのまま放置すると倒壊などの危険があったり、衛生面や景観面で著しく問題があったり、周囲の生活環境に悪影響を与えるおそれがある空き家のことです。

    たとえば、次のような状態です。

    • 倒壊のおそれがある
    • 屋根や外壁が落ちそう
    • ゴミや悪臭がある
    • 害虫や害獣が発生している
    • 景観を大きく損なっている
    • 近隣の生活環境に悪影響を与えている

    このような状態で放置すると、自治体から助言、指導、勧告、命令などの措置を受ける可能性があります。

    管理不全空家とは

    管理不全空家とは、今すぐ特定空家とまでは言えなくても、そのまま放置すると特定空家になるおそれがある空き家のことです。

    つまり、特定空家の一歩手前のような状態です。

    たとえば、今は倒壊するほどではなくても、管理が不十分で、今後危険な状態になる可能性が高い空き家が対象になります。

    令和5年の法改正により、この管理不全空家も対策の対象になっています。

    そのため、以前よりも早い段階で、自治体から管理を求められる可能性があります。

    固定資産税が上がる流れ

    空き家の固定資産税は、空き家になった瞬間にいきなり上がるわけではありません。

    一般的には、次のような流れでリスクが高まります。

    • 空き家の管理状態が悪くなる
    • 自治体から助言や指導を受ける
    • 改善されない場合、勧告を受ける
    • 住宅用地の特例の対象から外れる可能性がある
    • 土地の固定資産税が上がる可能性がある

    重要なのは、「勧告」です。

    特定空家や管理不全空家として勧告を受けると、住宅用地の特例が外れる可能性があります。

    つまり、空き家になった時点で即アウトというわけではありません。

    管理状態が悪く、自治体からの助言や指導にも対応せず、勧告を受ける段階まで進むことが問題です。

    もし自治体から通知や連絡が来た場合は、放置せず、早めに内容を確認しましょう。

    空き家の固定資産税で確認したい5つのポイント

    空き家の固定資産税が上がるかどうかを考えるときは、次の5つを確認しましょう。

    1. 住宅用地の特例が適用されているか
    2. 特定空家や管理不全空家に近い状態ではないか
    3. 自治体から助言・指導・勧告を受けていないか
    4. 改善や管理を続けられる状態か
    5. 売る・貸す・管理するなど今後の方針を決めているか

    ここから、順番に整理します。

    1. 住宅用地の特例が適用されているか

    まず確認したいのは、住宅用地の特例が適用されているかどうかです。

    住宅用地の特例が適用されている土地は、固定資産税の課税標準額が軽減されています。

    そのため、この特例が外れると、土地の固定資産税が上がる可能性があります。

    固定資産税の納税通知書や課税明細書を見ると、土地の評価額や課税標準額を確認できることがあります。

    自分で判断しにくい場合は、市区町村の固定資産税担当窓口に確認しましょう。

    「今の土地に住宅用地の特例が適用されているのか」を確認するだけでも、税金が上がるリスクを考えやすくなります。

    2. 特定空家や管理不全空家に近い状態ではないか

    次に、空き家の状態を確認します。

    固定資産税が上がるリスクがあるのは、単なる空き家ではなく、管理されていない空き家です。

    特に注意したいのは、次のような状態です。

    • 建物が傾いている
    • 屋根や外壁が壊れている
    • 雨漏りや腐食が進んでいる
    • 雑草や庭木が放置されている
    • ゴミや不用品が散乱している
    • 害虫や害獣が発生している
    • 近隣から苦情が出ている

      このような状態が続くと、特定空家や管理不全空家と判断される可能性があります。

      「まだ大丈夫だろう」と思っていても、近隣から見れば危険に見えていることもあります。

      遠方に住んでいて管理できていない場合は、定期的に現地を確認することが大切です。

      3. 自治体から助言・指導・勧告を受けていないか

      自治体から空き家に関する通知が来ていないかも確認しましょう。

      空き家の状態に問題がある場合、いきなり固定資産税が上がるのではなく、まず助言や指導が行われることがあります。

      その段階で改善すれば、勧告まで進まずに済む可能性があります。

      注意したいのは、自治体からの通知を放置することです。

      勧告を受けると、住宅用地の特例が外れる可能性があります。

      その結果、土地の固定資産税が上がることがあります。

      もし通知が届いたら、内容を確認し、自治体の担当窓口に相談しましょう。

      必要に応じて、修繕、草木の伐採、不用品の撤去、解体、売却などを検討することになります。

      4. 改善や管理を続けられる状態か

      空き家を持ち続けるなら、今後も管理を続けられるかを考える必要があります。

      一度だけ草刈りや掃除をしても、その後また放置すれば同じ問題が起きます。

      空き家の管理には、次のような手間や費用がかかります。

      • 定期的な見回り
      • 草刈り
      • 庭木の剪定
      • 雨漏り確認
      • 換気
      • 郵便物の確認
      • 防犯対策
      • 修繕対応

      近くに住んでいれば対応しやすいですが、遠方に住んでいる場合は大きな負担になります。

      管理会社に依頼する方法もありますが、その分の費用がかかります。

      「管理する」と決めるなら、誰が、どの頻度で、いくらかけて管理するのかまで考えておきましょう。

      5. 売る・貸す・管理するなど今後の方針を決めているか

      最後に大切なのは、空き家を今後どうするかを決めることです。

      選択肢は、大きく次の3つです。

      1. 売る
      2. 貸す
      3. 管理して持ち続ける

      どれが正解かは、家の状態、立地、家族の意向、将来使う予定があるかによって変わります。

      ただし、何も決めずに放置するのが一番危険です。

      放置している間にも、建物は傷み、草木は伸び、近隣トラブルのリスクは高まります。

      固定資産税が上がるかどうかだけでなく、管理費、修繕費、解体費、家族の負担も含めて考える必要があります。

      すぐに結論を出せなくても、まずは「売れるのか」「貸せるのか」「管理し続けられるのか」を整理しておきましょう。

      固定資産税が上がる前にできる対策

      空き家の固定資産税が上がるリスクを抑えるには、放置しないことが大切です。

      具体的には、次のような対策があります。

      1. 定期的に見回りをする
      2. 草木や庭を管理する
      3. 雨漏りや外壁の傷みを早めに直す
      4. 不用品やゴミを片付ける
      5. 近隣から苦情が出たら早めに対応する
      6. 自治体から通知が来たら放置しない
      7. 売却や賃貸も含めて早めに方針を決める

      特に、自治体から助言や指導を受けた場合は、早めの対応が重要です。

      「そのうち対応しよう」と後回しにしていると、勧告に進み、住宅用地の特例が外れる可能性があります。

      空き家を持ち続けるなら、管理する体制を整える。

      管理できないなら、売却や賃貸も含めて早めに検討する。

      このどちらかを決めることが大切です。

      空き家の固定資産税が気になる場合は、いきなり売る・解体する・残すを決める必要はありません。

      まずは、今どこを見落としているのかを整理することが大切です。

      たとえば、次のような点です。

      • 住宅用地の特例が適用されているか
      • 自治体から通知や指導を受けていないか
      • 建物や庭木の管理状態に問題はないか
      • 今後も定期的に管理できるか
      • 固定資産税以外の維持費も把握しているか
      • 売る・貸す・管理して残す選択肢を比較しているか
      • 家族で今後の方針を話し合えているか

      ここが整理できると、固定資産税の不安を「なんとなく怖い話」ではなく、具体的な判断材料として考えやすくなります。

      まずは空き家の価値も確認しておく

      固定資産税が上がるかもしれないと感じたときは、空き家の今の価値も確認しておくと判断しやすくなります。

      なぜなら、税金や管理費だけを見ても、売る・残す・貸すの判断はできないからです。

      たとえば、まだ売れる可能性がある家なら、早めに売却することで固定資産税や管理費の負担を減らせるかもしれません。

      一方で、立地がよく賃貸需要があるなら、貸すという選択肢もあります。

      反対に、老朽化が進んでいる場合は、修繕費や解体費も含めて考える必要があります。

      判断するときは、次のように整理するとわかりやすいです。

      • 今の固定資産税はいくらか
      • 管理や修繕にいくらかかるか
      • 売った場合いくらになりそうか
      • 貸した場合に需要があるか
      • 家族で使う予定があるか
      • 今後も管理し続けられるか

      空き家の価格を知ることで、持ち続けるべきか、売却を検討すべきか判断しやすくなります。

      価格を確認することは、すぐに売ると決めることではありません。

      固定資産税、管理費、修繕費、解体費の負担と、売却した場合の選択肢を比べるための判断材料です。

      不動産会社によって査定額は変わるため、複数社を比較して相場を確認しておくことが大切です。

      判断に迷っている方へ

      空き家の固定資産税や管理の負担を見て、「このまま持ち続けていいのか」と感じた方も多いと思います。

      実家は、売る・残す・貸すのどれが正解かは状況によって変わります。

      税金だけで判断するのではなく、家族の気持ち、将来使う予定、管理できるかどうか、売却価格の目安まで含めて考えることが大切です。

      まずはこちらの記事で、実家をどうするかの判断基準を整理してみてください。

      ▶ 実家をどうするか迷ったときの判断基準|売る・残す・貸すの考え方

      空き家の固定資産税が不安な方は、税金だけでなく、管理費、修繕費、解体費、売却や賃貸の可能性まで含めて整理しておくと判断しやすくなります。

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      空き家の固定資産税が不安な段階でも、価格の目安を知っておくと判断しやすくなります。

      固定資産税や管理費、修繕費の負担と、売却した場合の選択肢を比べるための判断材料として、今の価値を確認しておきましょう。

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      まとめ

      空き家の固定資産税が6倍になるという話は、完全な間違いではありません。

      ただし、空き家になっただけで、すぐに固定資産税が6倍になるわけではありません。

      問題になるのは、管理されていない空き家です。

      空き家の固定資産税を考えるときは、次の5つを確認しましょう。

      1. 住宅用地の特例が適用されているか
      2. 特定空家や管理不全空家に近い状態ではないか
      3. 自治体から助言・指導・勧告を受けていないか
      4. 改善や管理を続けられる状態か
      5. 売る・貸す・管理するなど今後の方針を決めているか

      特に、自治体から勧告を受けると、住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が上がる可能性があります。

      そのため、空き家を放置せず、早めに管理状態を確認することが大切です。

      また、固定資産税だけでなく、修繕費、管理費、解体費、近隣トラブルのリスクも考える必要があります。

      空き家を持ち続けるか迷っている場合は、まず今の価値を確認してみてください。

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