不動産査定を複数社へ依頼すると、「なぜ同じ不動産なのに、こんなに金額が違うの?」と思うことがあります。
今回、私は実際にHOME4Uを使って6社へ査定を依頼しました。依頼する前は、同じ物件ならどの会社もある程度似た金額になるのではないかと思っていました。
ところが、実際に出てきた数字を見るとそうではありませんでした。
- 約3,500万〜4,500万円という概算
- 家賃や利回りから約4,600万円前後と考える見方
- 土地の価値を重視して約5,000万円とする見方
同じ物件でも、どんな前提で評価するかによって見える価格が変わったのです。
ここで注意したいのが、一番高い査定額=一番高く売れる会社とは限らないことです。逆に、査定額が高いという理由だけで、その会社を危険と決めつける必要もありません。
重要なのは、「なぜその金額なのか」を確認することです。
この記事では、実際に6社へ査定を依頼して分かった、高い査定額の見方と、査定額と実際に売れる価格の違いを整理します。
- ■ この記事でわかること
- ■ 結論:危険なのは「高い査定額」ではなく「根拠が分からない査定額」
- ■ 住田さんの悩み
- ■ 家守さんの整理
- 実際に6社へ査定したら、同じ物件でも価格に差が出た
- なぜ同じ不動産なのに査定額がこんなに違う?
- 査定額・売り出し価格・成約価格は全部違う
- 査定書の数字だけでなく「前提条件」も確認した方がいい
- 高い査定額を出されたときに確認したい5つの質問
- 「1社だけ高い」から危険、ではない
- 査定額が高い会社より「説明できる会社」を残した
- 不動産の「価格は生き物」と考えた方が分かりやすい
- では、複数社へ査定を頼む意味は何?
- 査定額が出ても、すぐ売ると決める必要はない
- 判断に迷っている方へ
- ■ 次に読む記事
- まとめ|一番高い査定額より「なぜその価格なのか」を見る
■ この記事でわかること
✓ なぜ不動産会社によって査定額が違うのか
✓ 高い査定額=高く売れるとは限らない理由
✓ 実際に6社へ査定して分かった価格差
✓ 土地として見る場合と収益物件として見る場合の違い
✓ 高い査定額を出されたときに確認したいこと
✓ 査定額だけで不動産会社を選ばない方がいい理由
■ 結論:危険なのは「高い査定額」ではなく「根拠が分からない査定額」
今回6社へ査定を依頼して感じたのは、査定額が高いというだけで、その会社を疑う必要はないということでした。
大切なのは、金額そのものだけではなく、次のような部分です。
- なぜその価格なのか
- 何を基準に査定したのか
- どのような買主を想定しているのか
- どんな売却方法を考えているのか
査定額を見るときの3つのポイント
- いくらなのか
- なぜその金額なのか
- どう売る想定なのか
たとえば他社より高い査定額でも、「この地域の土地価格をこう見ています」「この家賃収入なら、この利回りで投資家へ提案できます」など、考え方を説明できるなら検討材料になります。
逆に、査定額が平均的だったとしても、なぜその価格になったのか分からなければ判断しにくいと感じました。
■ 住田さんの悩み

複数の会社に査定してもらったら、金額がかなり違いました。一番高い査定額を出した会社に頼めば、一番高く売れると考えていいのでしょうか?
■ 家守さんの整理

そこが不動産査定の分かりにくいところです。同じ物件でも、土地として見るのか、収益物件として見るのかなどで数字が変わることがあります。高い・安いだけではなく、まず査定の前提を確認しましょう。
- 高い査定額=危険とは限らない
- 高い査定額=その価格で売れる、でもない
- まず確認するのは査定額の根拠
実際に6社へ査定したら、同じ物件でも価格に差が出た
今回査定を依頼したのは、賃貸中の一棟物件です。
6社へ机上査定を依頼すると、会社によって連絡方法も、査定資料も、価格の考え方もかなり違いました。実際に出てきた数字を大まかに整理すると、次のようになります。
| 査定・評価の例 | 価格の目安 | 主な見方 |
|---|---|---|
| A社 | 約3,500〜4,500万円 | 概算の価格帯 |
| B社 | 約4,600万円前後 | 家賃や利回りなど収益性を重視 |
| C社 | 約5,000万円 | 土地価値を重視 |
ここだけを見ると、「では約5,000万円と出した会社が正解なのでは?」と思うかもしれません。
でも、そう単純ではありません。
約5,000万円という数字が出たからといって、「5,000万円で売れることが確定した」という意味ではありません。
今回分かったのは、会社によって物件を見る角度が違うということでした。
土地としての価値を見るのか、家賃収入から投資物件として見るのか、どんな買主へ売るのか。その前提によって、査定額も変わります。
6社の査定結果全体はこちらで詳しくまとめています。
▶ HOME4Uを使って6社へ一括査定してみました|電話・査定結果・会社ごとの差を検証
なぜ同じ不動産なのに査定額がこんなに違う?
今回の査定を通して、価格差が生まれる理由がかなり分かりやすく見えました。
① 土地としての価値を重視する
不動産を見る方法の一つが、土地そのものの価値を重視する考え方です。
たとえば、土地面積や周辺の土地価格、近隣の取引事例、立地、接道や用途地域などの条件を見ながら、「土地として見れば、このくらいの価値が考えられる」と査定します。
今回も、この考え方では比較的高めの数字が出ました。
② 収益物件としての価値を重視する
一方で、今回のような賃貸物件では、家賃収入と利回りから価格を考える方法もあります。
主に見るのは、
- 毎月の家賃収入
- 年間収入
- 現在の入居状況
- 買主が期待する利回り
などです。
今回の物件では、年間の家賃収入と想定利回りから見ると、約4,600万円前後という数字も見えてきました。
つまり、土地の価値から見る価格と、投資商品として見る価格が同じとは限らないわけです。
③ 誰に、どう売るかでも価格の考え方が変わる
さらに重要だと感じたのが、「誰に売るか」です。
同じ物件でも、土地として活用したい買主なのか、収益物件を探している投資家なのかなど、想定する買主が変われば売却戦略も変わります。
査定額に差がある=誰かが間違っている、とは限りません。
物件をどう評価し、どんな方法で売ろうとしているかによって、数字が違うことがあります。
査定額・売り出し価格・成約価格は全部違う
不動産査定を見るときは、査定額・売り出し価格・成約価格を分けて考えることが大切です。
査定額
査定額は、不動産会社が「このくらいの価格が考えられる」と算出する目安です。
売り出し価格
売り出し価格は、実際に不動産市場へ出すときに設定する価格です。査定額などを参考にしながら、不動産会社と相談して決めていきます。
成約価格
成約価格は、買主と最終的に合意して実際に売れた価格です。
査定額5,000万円 = 5,000万円で必ず売れる
ではありません。
査定額は、あくまで売却を考えるためのスタート地点です。
査定書の数字だけでなく「前提条件」も確認した方がいい
今回の査定では、もう一つ非常に印象に残ったことがありました。
ある会社から受け取った査定資料では、担当者から聞いた説明とは大きく異なる数字が記載されていました。確認すると、資料を作る際の物件条件に誤りがあったことが分かりました。
ここで感じたのは、査定書が立派だからといって、数字だけをそのまま信じない方がいいということです。
査定書を受け取ったら確認したいこと
- 土地面積は合っているか
- 建物面積は合っているか
- 築年は合っているか
- 物件の種類は合っているか
- 賃貸中なら家賃や入居状況は合っているか
- 何を基準に査定しているのか
今回の経験では、査定額そのものより、その数字がどんな情報を前提に出されたのかを確認することの方が重要だと感じました。
高い査定額を出されたときに確認したい5つの質問
他社より高い査定額が出たら、「怪しい」と決めつけるのではなく、まず理由を聞いてみます。
私なら次の5つを確認します。
- なぜこの査定額になったのですか?
- 土地価格と収益価格のどちらを重視していますか?
- 実際にはいくらから売り出す想定ですか?
- どんな買主を想定していますか?
- 反応がなかった場合はどうしますか?
この質問に対して具体的な説明が返ってくれば、なぜ他社より高いのかが見えてきます。
反対に、
- 「高く売れます」
- 「うちなら大丈夫です」
- 「とにかく任せてください」
といった言葉だけで、価格の根拠や売却方法が見えない場合は、金額だけで決めず慎重に判断した方がいいと思います。
「1社だけ高い」から危険、ではない
以前の私は、1社だけ明らかに高い金額を出してきたら、少し怪しいのではないかというイメージも持っていました。
でも今回6社を比較して、考え方が少し変わりました。
たとえば約5,000万円という数字でも、土地面積や周辺の土地価格、想定する売却方法などの説明があれば、高いという理由だけで否定する必要はありません。
逆に、4,000万円という数字でも、「なぜ4,000万円なのか」が分からなければ、判断材料としては弱い。
平均との差を見るより、根拠を見る。
これが今回6社へ依頼して感じたことです。
査定額が高い会社より「説明できる会社」を残した
今回6社へ査定を依頼した結果、もし実際に売却するなら、次に詳しく話を聞いてみたいと思った会社は、おおよそ3社でした。
その基準は、一番高い査定額を出したかどうかではありません。
- 査定額の根拠
- 資料の内容
- 質問への回答
- 売却方法の提案
- 説明の分かりやすさ
こうした部分を見ました。
今回特に感じたのは、電話で感じがよかった会社と、最終的な査定資料や提案が良かった会社が必ずしも同じではなかったことです。
入口より出口を見る。
連絡が早い、担当者の話し方が感じいい、査定額が高い。もちろん、それも判断材料です。
でも最後は、「この会社は、この物件をどう評価し、どう売ろうとしているのか」まで見た方がいいと感じました。
不動産会社の選び方については、こちらの記事でも詳しく整理しています。
不動産の「価格は生き物」と考えた方が分かりやすい
今回いろいろな査定額を見て、私自身は「価格は生き物」だと考えるようになりました。
不動産の価格は、市場の状況や買主の需要、物件の状態、売却時期、売却方法などによって変わります。収益物件なら、家賃や入居率、想定利回りによっても見える価格が変わります。
だから、査定書に「4,600万円」と書いてあったとしても、それを「この不動産に貼られた永久の値札」だと思わない方がいい。
査定額は、その時点・その条件・その会社の見方による判断材料。
実際の売却価格は、買主との取引が成立して初めて決まります。
では、複数社へ査定を頼む意味は何?
複数社へ査定を依頼する目的は、一番高い数字を出す会社を探すことだけではありません。
むしろ今回感じたメリットは、複数の見方を集められることでした。
ある会社は土地を重視する。ある会社は収益性を見る。ある会社は売却戦略まで説明する。
それぞれを比較することで、自分の不動産をどう考えればいいのかが少しずつ見えてきます。
今回私が使いやすいと感じた流れ
- 机上査定で複数社へ依頼
- 価格・根拠・資料・提案を比較
- 次に話を聞きたい会社を2〜3社程度へ絞る
- 売却を具体化するなら訪問査定などへ進む
実際に何社くらいへ依頼するかについてはこちらで詳しくまとめています。
▶ 不動産一括査定は何社がいい?6社へ実際に依頼して分かった比較のコツ
机上査定と訪問査定の使い分けはこちらです。
▶ 不動産査定は机上査定と訪問査定どっち?6社へ依頼して分かった使い分け
査定額が出ても、すぐ売ると決める必要はない
今回私は、売却を決めてから査定したわけではありません。
まず「今、この物件にはどのくらいの価値があるのか」を知るために依頼しました。
6社から数字や説明を聞いたことで、土地として見た場合、収益物件として見た場合、実際に売却する場合で考え方が違うことも見えてきました。
つまり査定は、売却を決定する行為というより、判断材料を集める行為として使うこともできます。
売却未定の段階で査定していいのか気になる方はこちらです。
▶ 売却未定でも不動産査定していい?6社へ実際に依頼して分かったこと
判断に迷っている方へ
もし今、「1社だけ査定額が高い。どこを信用すればいいか分からない」という状態なら、まず金額を横に並べるだけでなく、次の部分を比較してみてください。
- なぜこの金額なのか
- 査定の前提条件は合っているか
- どんな買主へ売るつもりなのか
- いくらで売り出す想定なのか
- 売れなかった場合にどうするのか
一括査定を使う意味も、「最高値探し」より「複数の見方を比較する」と考えた方が分かりやすいと思います。
実際にHOME4Uで6社へ査定を依頼した流れはこちらです。
▶ HOME4Uを使って6社へ一括査定してみました|電話・査定結果・会社ごとの差を検証
HOME4Uの申し込み方法はこちらです。
▶ HOME4Uの申し込み方法を実画面で解説|実際に査定して分かった入力手順と注意点
売却も選択肢にあり、「まず自分の不動産を、複数の会社がどう見るのか確認したい」という段階なら、一括査定を判断材料として使う方法があります。
※連絡方法の希望を記載できる場合でも、希望どおりにならず電話連絡が入ることがあります。
※査定したからといって売る必要は一切ありません
※合わない会社は断ってOKです
実際に物件を保有・運用してきた立場から整理しています。
■ 次に読む記事
▶ 不動産一括査定は何社がいい?6社へ実際に依頼して分かった比較のコツ
▶ HOME4Uを使って6社へ一括査定してみました|電話・査定結果・会社ごとの差を検証
まとめ|一番高い査定額より「なぜその価格なのか」を見る
今回、実際に6社へ不動産査定を依頼して分かったのは、同じ不動産にも、たった一つの査定価格があるわけではないということでした。
土地として見るのか、収益物件として見るのか、どんな買主へ売るのか。前提が変われば、見えてくる価格も変わります。
今回の6社査定で感じたこと
- 会社によって査定額には差が出た
- 高い査定額=危険とは限らない
- 高い査定額=その価格で売れる、でもない
- 土地価格と収益価格では見方が変わる
- 査定書の数字だけでなく前提条件も確認する
- 金額より「なぜその価格か」を聞く
- 複数社を比べるなら、価格・根拠・売却戦略を見る
一番高い査定額を見つけて「ここが一番いい会社だ」と決めてしまうのではなく、「なぜ、この会社はこの価格なのか」を確認する。
今回の経験では、それを説明できる会社ほど、次にもう少し詳しく話を聞いてみたいと思えました。
不動産の価格は、市場や買主、売却方法によって変わります。
価格は生き物。
だから私は、査定額そのものより、「その数字の意味を説明できるか」を見ます。
※連絡方法の希望を記載できる場合でも、希望どおりにならず電話連絡が入ることがあります。
※査定したからといって売る必要は一切ありません
※合わない会社は断ってOKです
実際に物件を保有・運用してきた立場から整理しています。

