実家をどうするか迷ったとき、多くの人が考えるのが「売る」という選択です。
- 「誰も住まないなら売った方がいいのか」
- 「実家を売ると後悔しないか」
- 「管理が大変だけど、手放すのは寂しい」
このように悩む方は少なくありません。
実家を売ると、固定資産税や維持費、管理の手間から解放される可能性があります。
空き家の老朽化や近隣トラブルの心配も減らしやすくなります。
また、売却によってまとまった資金を得られることもあります。
一方で、実家はただの不動産ではありません。
親が暮らしていた家であり、自分や家族の思い出が残っている場所です。
そのため、「売った方がいいのかもしれない」と思っても、すぐに決められないのは自然です。
実家を売るかどうかは、メリットだけでなく、気持ちの整理や家族の意見、売却時の費用や税金も見たうえで判断することが大切です。
この記事では、実家を売るメリット・デメリットと、後悔しないための5つの判断基準をわかりやすく整理します。
■ この記事でわかること
✓ 実家を売るメリット
✓ 実家を売るデメリット
✓ 実家を売るべきケース
✓ 売却前に確認したい注意点
✓ 後悔しないための判断基準
■ 結論|実家を売るかどうかは5つの判断基準で考える
結論から言うと、将来使う予定がない実家は、売却が現実的な選択になることがあります。
実家を持ち続けると、固定資産税、維持費、修繕費、管理の手間がかかります。
誰も住まないまま空き家になれば、老朽化や近隣トラブルのリスクも出てきます。
ただし、実家には思い出もあります。
売れば管理の負担は減りますが、家族の気持ちや親の思い出をどう整理するかも大切です。
実家を売るかどうか迷ったときは、次の5つを確認しましょう。
- 将来住む人がいるか
- 維持費や管理費を負担し続けられるか
- 家族の意見がまとまっているか
- 売却時の税金や費用を確認しているか
- 売った後に後悔しない準備ができているか
この5つを整理すると、実家を売るべきか、残すべきか、貸すべきかを考えやすくなります。
特に大切なのは、「売るかどうか」を気持ちだけで決めないことです。
思い出は大切にしながら、現実の費用や管理の負担も見て判断しましょう。
■ 住田さんの悩み

実家はもう誰も住んでいません。固定資産税や草刈り、管理のことを考えると、売った方がいいのかもしれないと思っています。でも、親が暮らしていた家なので、売ってしまうのは寂しい気もします。兄弟の気持ちもありますし、売ったあとに後悔しないか不安です。実家を売るかどうか、何を基準に考えればいいのでしょうか。
■ 家守さんの整理

その気持ちは自然です。実家には思い出があります。売ることに迷いが出るのは当然です。ただ、誰も住まない実家を持ち続けると、固定資産税、維持費、修繕費、管理の手間が毎年かかります。売るかどうかを考えるときは、次の点を整理してみましょう。
- 将来、誰かが住む予定はあるのか
- 管理や費用負担を続けられるのか
- 家族で売却について話し合えているのか
- 売却した場合、いくらくらいになりそうか
- 売った後に気持ちの整理ができそうか
売ることは、思い出を捨てることではありません。負担を整理して、家族にとって無理のない形を考えることが大切です。
ここからは、実家を売るメリット・デメリットと、売却を考えるときの判断基準を順番に見ていきます。
実家を売るメリット
実家を売る大きなメリットは、持ち続ける負担を減らせることです。
特に、誰も住む予定がない実家の場合、売却によって費用や管理の問題を整理しやすくなります。
主なメリットは次のとおりです。
- 固定資産税の負担がなくなる
- 維持費や修繕費を払わなくてよくなる
- 草刈りや見回りなどの管理から解放される
- 空き家の老朽化や近隣トラブルを避けやすくなる
- 売却代金を生活資金や相続の分配に使える
実家を持ち続けると、毎年の固定資産税がかかります。
また、誰も住んでいなくても、雨漏り、外壁補修、庭木の手入れ、火災保険などの費用が発生することがあります。
遠方に住んでいる場合は、見回りに行く交通費や時間も負担になります。
売却すれば、こうした負担を減らせます。
また、売却代金を得ることで、兄弟で分けやすくなったり、老後資金や住み替え費用に使えたりすることもあります。
実家を使う予定がない場合、売ることは「手放す」だけでなく、負担を整理する選択でもあります。
特に、遠方に住んでいて定期的に見に行けない場合や、今後も誰も住む予定がない場合は、売却によって不安を減らせることがあります。
売ることで、家族の時間やお金をこれ以上空き家に使わなくて済むという見方もできます。
実家を売るデメリット
一方で、実家を売ることにはデメリットもあります。
一番大きいのは、思い出のある家を手放すことです。
実家は、ただの不動産ではありません。
親が暮らしていた家であり、自分が育った家であり、家族の記憶が残っている場所です。
そのため、売却後に寂しさを感じる方もいます。
だからこそ、売却前に写真を残したり、家族で思い出を話したり、必要なものを整理したりする時間も大切です。
実家を売る判断は、数字だけでなく、気持ちの整理も含めて進める必要があります。
主なデメリットは次のとおりです。
- 思い出の家を手放すことになる
- 家族の意見が分かれることがある
- 売却手続きに時間や手間がかかる
- 売却時に税金や費用がかかる場合がある
- 売った後に買い戻すことは難しい
特に、兄弟や親族がいる場合は、売るか残すかで意見が分かれることがあります。
自分は売りたいと思っていても、他の家族は残したいと思っているかもしれません。
また、実家を売る場合は、不動産会社への相談、査定、媒介契約、売却活動、契約、引き渡しなどの手続きがあります。
売却益が出た場合は、税金がかかる可能性もあります。
税金については、事前に確認しておくことが大切です。
▶ 実家を売ると税金はいくら?確認したい5つのポイントと特例
実家を売ることは、感情面でも手続き面でも負担があります。
だからこそ、勢いで決めず、家族で話し合いながら進めることが大切です。
実家を売るべきケース
次のような場合は、実家の売却を検討する人が多いです。
- 将来住む予定がない
- 遠方にあり管理できない
- 固定資産税や維持費が負担になっている
- 建物の老朽化が進んでいる
- 兄弟で現金化して分けたい
- 空き家の近隣トラブルが心配
- 修繕費や解体費がかかりそう
- 貸す需要が見込めない
特に、誰も住む予定がなく、管理も難しい実家は、売却を検討しやすいケースです。
空き家として持ち続けると、費用と管理の負担が続きます。
また、建物が古くなるほど、修繕費が増えることがあります。
場合によっては、売却前に解体や片付けが必要になることもあります。
実家を売るか迷ったときは、「今は困っていない」だけで判断しない方がよいです。
次のように、少し先のことまで考えてみましょう。
- 5年後、10年後も管理できるのか
- 家族で費用を負担できるのか
- 誰かが住む予定はあるのか
- 建物の老朽化が進んでも対応できるのか
- 近隣から連絡が来たときに対応できるのか
このように先のことまで考えると、売却が現実的な選択になることがあります。
実家を売るタイミングに迷う方は、こちらの記事で売却を検討すべき時期を整理してみてください。
▶ 実家を売るタイミングはいつ?後悔しないための5つの判断基準
実家を売らずに残す方がよいケース
一方で、実家を売らずに残した方がよいケースもあります。
たとえば、次のような場合です。
- 将来住む予定がある
- 親や家族がまだ使っている
- 家族で残すことに合意している
- 維持費や管理費を無理なく負担できる
- 賃貸や二拠点利用など活用方法がある
- 地域や土地に将来性がある
- 売ることに強い後悔が残りそう
実家を売ることが必ず正解ではありません。
将来使う予定があるなら、残す意味があります。
家族で管理のルールを決め、費用負担も整理できているなら、持ち続ける選択もあります。
また、立地によっては、貸すという選択肢も考えられます。
ただし、残す場合は「なんとなく残す」ではなく、管理方法と費用負担を決めておくことが大切です。
残すこと自体は悪い選択ではありません。
ただし、残すなら理由と期限が必要です。
「いつか使うかもしれない」という理由だけで残すと、空き家のまま時間だけが過ぎてしまうことがあります。
- 誰が草刈りをするのか
- 固定資産税を誰が払うのか
- 修繕費が必要になったらどうするのか
ここを曖昧にしたまま残すと、後でトラブルになりやすくなります。
実家を残す選択について詳しく確認したい方は、こちらの記事でメリット・デメリットを整理してみてください。
▶ 実家を残すメリット・デメリットとは?後悔しないための5つの判断基準
実家を売るか残すか迷っているときは、いきなり売却を決める必要はありません。
まずは、何で迷っているのかを整理することが大切です。
たとえば、次のような点です。
- 将来住む人がいるのか
- 管理や維持費を負担できるのか
- 家族で話し合えているのか
- 売却した場合の価格を確認しているのか
- 売った後に後悔しない準備ができているのか
- 貸すという選択肢も確認しているのか
ここが見えてくると、実家を売るべきか、残すべきか、貸すべきかを判断しやすくなります。
実家を売るか迷ったときの5つの判断基準
実家を売るかどうか迷ったときは、次の5つで考えると整理しやすくなります。
- 将来住む人がいるか
- 維持費や管理費を負担し続けられるか
- 家族の意見がまとまっているか
- 売却時の税金や費用を確認しているか
- 売った後に後悔しない準備ができているか
ここから、順番に見ていきます。
1. 将来住む人がいるか
まず確認したいのは、将来実家に住む人がいるかです。
誰かが住む予定があるなら、売らずに残す意味があります。
たとえば、親が住み続ける、子ども世代が戻る、親族が使う、二拠点生活に使うなどです。
一方で、誰も住む予定がない場合は、空き家になる可能性が高いです。
空き家になると、管理費や修繕費がかかります。
「いつか使うかもしれない」という理由だけで残す場合は、その「いつか」が本当にあるのかを確認しましょう。
2. 維持費や管理費を負担し続けられるか
実家は、持っているだけで費用がかかります。
固定資産税だけでなく、修繕費、火災保険、草刈り、管理費なども考える必要があります。
特に空き家になる場合は、誰が見回るのか、誰が費用を払うのかを決めておくことが大切です。
近くに住んでいる人だけが負担すると、不公平感が出ることがあります。
維持費や管理費を無理なく負担できるなら、残す選択もあります。
しかし、負担が大きい場合は、売却を検討した方がよいこともあります。
3. 家族の意見がまとまっているか
実家を売るかどうかは、自分だけで決められないことがあります。
相続人が複数いる場合や、家族の思い入れが強い場合は、話し合いが必要です。
売る人、残したい人、貸したい人、誰かが住みたい人。
家族の意見が分かれることは珍しくありません。
売却を進める前に、家族で次の点を確認しましょう。
- 売ることに同意しているか
- 誰かが住む予定はないか
- 売却代金をどう分けるか
- 家財整理を誰が行うか
- 売る時期をどうするか
- 売却後に後悔しそうな人はいないか
意見がまとまらないまま進めると、後でトラブルになりやすくなります。
4. 売却時の税金や費用を確認しているか
実家を売るときは、税金や費用も確認しておく必要があります。
売却益が出た場合は、譲渡所得税や住民税がかかる可能性があります。
また、売却時には仲介手数料、印紙税、登記費用、測量費、解体費、残置物処分費などがかかることもあります。
条件を満たせば、3,000万円控除などの特例を使える場合もあります。
ただし、特例には条件があります。
「使えるはず」と思い込まず、売却前に確認しましょう。
税金や費用を把握しておくと、売却後に手元にいくら残るかを考えやすくなります。
5. 売った後に後悔しない準備ができているか
最後に大切なのが、売った後に後悔しない準備です。
実家は思い出のある場所です。
売却すれば、基本的には元に戻すことはできません。
そのため、気持ちの整理も大切です。
たとえば、次のような準備があります。
- 家族で思い出を話す
- 写真を撮って残す
- 必要な家財を整理する
- 親の意向を確認する
- 兄弟で納得してから進める
- 売却理由を自分の中で整理する
売ることは、思い出を捨てることではありません。
管理できない家を整理し、家族の負担を減らす選択でもあります。
気持ちの整理をしながら進めることで、売却後の後悔を減らしやすくなります。
まずは実家の価値も確認しておく
実家を売るかどうか迷っている場合は、まず価格の目安を確認しておくことが大切です。
なぜなら、価格が分からないままでは、売るべきか、残すべきか判断しにくいからです。
たとえば、思ったより高く売れるなら、売却が現実的な選択になるかもしれません。
一方で、価格を知ることで、残して管理する場合の負担と比較しやすくなります。
判断するときは、次のように整理するとわかりやすいです。
- 実家はいくらで売れそうか
- 維持費は年間いくらか
- 修繕費がどれくらいかかりそうか
- 家族で使う予定があるか
- 売却時の税金や費用はいくらか
- 売った後の手取りはいくらになりそうか
実家の価格を知ることで、感情だけでなく数字をもとに判断しやすくなります。
価格を確認することは、すぐに売ると決めることではありません。
売った場合と、残した場合の負担を比べるための判断材料です。
売却価格の目安がわかると、維持費や修繕費を払い続けるべきかどうかも考えやすくなります。
不動産会社によって査定額や提案内容は変わります。
1社だけで判断せず、複数社を比較して相場を確認しておくことが大切です。
判断に迷っている方へ
実家は、売る・残す・貸すのどれが正解かは状況によって変わります。
売却のメリット・デメリットだけでなく、家族の気持ち、将来使う予定、管理できるかどうか、売却価格の目安まで含めて考えることが大切です。
大切なのは、感情だけでなく、次の点を整理することです。
- 将来住む人がいるか
- 維持費や管理費を負担し続けられるか
- 家族の意見がまとまっているか
- 売却時の税金や費用を確認しているか
- 売った後に後悔しない準備ができているか
- 残す・貸すという選択肢も確認しているか
- 実家の価格の目安を確認できているか
まずはこちらの記事で、実家をどうするかの判断基準を整理してみてください。
▶ 実家をどうするか迷ったときの判断基準|売る・残す・貸すの考え方
まだ売ると決める前に、今の見落としを整理したい方は、無料の「見落とし発見診断シート」で現在地を確認してみてください。
実家を売るか迷っている段階でも、価格の目安を知っておくと判断しやすくなります。
売った場合と、残した場合の維持費・修繕費・管理負担を比べるための判断材料として、今の価値を確認しておきましょう。
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※査定したからといって売る必要は一切ありません
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■ 次に読む記事
実家を売る方向で考え始めたら、次に確認したいのは「最初に何をすればいいか」です。
いきなり不動産会社に依頼する前に、家族の意向、家の状態、必要書類、価格の目安などを整理しておくと、売却の判断がしやすくなります。
実家を売る準備を始めたい方は、こちらの記事で最初の進め方を確認してみてください。
▶ 家を売るなら何から始める?最初にやることをわかりやすく解説
実家を売るタイミングで迷っている方は、こちらの記事も参考になります。
▶ 実家を売るタイミングはいつ?後悔しないための5つの判断基準
売るか残すかでまだ迷っている方は、こちらの記事で比較してみてください。
まとめ
実家を売ることには、メリットとデメリットがあります。
売却すれば、固定資産税、維持費、修繕費、管理の手間を減らせる可能性があります。
また、売却代金を得ることで、兄弟で分けやすくなったり、生活資金に使えたりすることもあります。
一方で、思い出の家を手放すことになり、家族の意見が分かれることもあります。
売却時には税金や費用がかかる場合もあります。
実家を売るかどうか迷ったときは、次の5つを確認しましょう。
- 将来住む人がいるか
- 維持費や管理費を負担し続けられるか
- 家族の意見がまとまっているか
- 売却時の税金や費用を確認しているか
- 売った後に後悔しない準備ができているか
実家を売ることは、思い出を捨てることではありません。
将来使う予定がなく、管理や費用の負担が大きい場合は、売却が現実的な選択になることもあります。
ここまで読んで、「売るかどうか迷っている」と感じた方は、まず実家の価格の目安を確認してみてください。
価格を確認することは、すぐに売ると決めることではありません。
売った場合と、残した場合の負担を比べるための判断材料です。
価格がわかると、売る・残す・貸すの判断がしやすくなります。
※「メール連絡希望」と記載すれば電話はかなり減らせます 実際に物件を保有・運用してきた立場から整理しています。
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